担任の先生より

506)特別支援学校 5分と30分の技を身に付ける

特別支援学校で担任をしていると、ある生徒が授業中に保健室に行ってしまった、次の授業を担当する先生が児童生徒を迎えにいって何分か戻ってこない、ICT機器の調子が悪くてメンテナンスをしている間に空白の時間ができてしまった、などの場面に遭遇ことがあります。

その時に、いつまでか分からないけれど、待たなければなりません

みなさん、漠然とした時間になりますが、待ちましょう。
そういって、児童生徒の横や後ろで、じっと座っていられるでしょうか?
なかなか授業を始められないMTの立場にたってみると、黙って待たれること辛くないでしょうか?

そんなとき、5分だけでもいい、30分だけでもいい、教室の中にいる人がしばし気をそらせて待つことができたら、「間がもつ」のではないでしょうか。

【つなぐ技】
誰かが、手品を見せる、ミニゲームをする、歌を歌う、ミニ演奏会をする、パネルシアターを見せる、本を読んで見せる、これらによって場が落ち着きます。

この時間は〇〇先生がMT(授業の進行を担当する)だから、という意見もありますが、次の授業の妨げにならないテンションでつなぐことが大事です。ベテランになると、いろいろな先生の授業を見ているので、自分でも使えるであろう引き出しをいくつか持っています。それを活用すればいいのです。経験の浅い先生も、今みている子どもたちに使えないかもしれないけれど、つなぐ技、授業づくりの方法をできるだけ詰め込んでおけば、いつか出会うであろう同僚や児童生徒のために使える日がきます。

【どんな技が有効か】
目的は「つなぎ」ですので、尺が長かろうと短かろうと対応できることが大事です。そのため、30分くらいの時間に対応できるもの、5分くらいでも終われるもの、尺を伸ばすことも短くすることもできるもの、これらを混ぜ合わせてもっておくと強いです。更に言うと、定番のアイテムを使うもの、物がなくてもできるもの、両方あると便利です。

【終わり方】
あくまでメインは授業です。自分が目立って、次に行われるであろう授業をしぼませてはいけません。そのため、MTの準備ができたら、自然に出し物を終わらせて、これで〇〇(例:うた)を終わりますと宣言し、次は〇〇(例:国語・数学)です、と前置きして、無言で下がるのが美しいと思います。