以前、簡単に御紹介したかと思いますが、スクールバスについて書いてみます。
自治体にもよるかと思いますが、多くは民間の観光バスなどを営業しているバス会社と契約しています。
【ルート】
契約が確認されたら、バスの台数は決まっているので、それぞれのバスがどこを走るかルートを決めます。ルートは、道が狭すぎずバスが通れること、バス停が設定できること、バスを利用する児童生徒の自宅から離れすぎない、送迎の保護者などが待っている場所が確保できるか、渋滞がひどすぎないか、などが決定のポイントになりますので、選択肢はありそうでない感じです。
【とまる場所】
バス停を設定するとき、交差点から近すぎると道路交通法にひっかかるので、そこは避けます。また、営業しているお店の出入口を塞ぐ、または隠すことになると営業妨害になるとクレームを受けるので、そこも避けます。あれこれ苦心して設定しても、「家からちょっと遠くて、送迎者(保護者等)の通勤時間に影響する。近くして欲しい。」、「バス停までの足がない。」などの個人的な要因があると、可能な範囲で配慮します。
【バス停につくのは、何時?】
登校時は始発、下校時は学校をスタートにして、目的地までどれくらいかかるか、バス停ごとに何時何分に着くのか調べます。決まった時間にバス停に来ていなかったら、乗せないで発車することになります。そうなると、どうやって学校まで移動するかという話になりますが、大抵は保護者の送迎で学校まで来ることになります。いろんな家庭での段取りがあるので、バスの時間は重要だと思います。下校時は保護者だけでなく、放課後デイサービスの方もくるので、いきあたりばったりなことはできません。
【車内】
寝ている子
大声を出してかまってくれを主張する子
靴を投げる子
靴下を脱いでしまう
隣に座る子の髪の毛をひっぱったり、たたいたり
被害がないように、問題行動を起こす子の隣や前後を空席にすることがあります。
なので、30人乗れるバスなのに20人でマックスだということも。
通学も指導と言われ、無策でいる訳にはいかないので、担任が早く出勤してバスに同乗して指導することもあります。担任が乗ると、暴れん坊将軍たちが、見違えるほどおとなしくなることもあります。更に、
自分の素行を棚に上げて、「先生、〇〇君が、前から悪さばっかりするんだよ」と密告する人もでてきます。
【お迎えがきていない】
バスの停留所にきても、迎えの人が来ていないことがあります。
下校時間を間違えていた、放課後活動の人にお迎えを頼んでいたのに忘れられていた、などがあります。特に放課後活動の人と保護者が「言った・言わない」、「伝えたはず・聞いていない」の応酬になると、かなり面倒くさいです。保護者と放課後活動の事業所が契約しているので、そのたりは双方で話しあってもらえれば一番いいのですが、泥仕合になる前に担任が止める、調整するのはよくある話です。
バスを利用するまでの手続き、乗っている間に起こること、日々の乗車の有無などに関する事務連絡など、ただ乗り降りするだけでないドラマがあります。