学校の文化 担任の先生より

516)特別支援学校 舞台練習は時間が命

「次は〇年生の発表です」

コロナウィルス感染の恐れがあるうちは、文化祭みたいなものは中止になりましたが、再開されるようになってきています。特別支援学校での舞台発表はテンポ良く、分刻みで進みます

今まで在籍してきた特別支援学校の文化祭は1日、または2日にわたって行われましたそのなかで、舞台発表の枠をどこにいれるかですが、来場者が入る時間、昼食、下校や片付けなどを加味するので、意外とタイトでした。また、忘れてはならないのは、いくつの学部がその学校にあるか、です。

小規模でも小学部(1年生から6年生)、中学部(1年生から3年生)の9枠

大規模なものだと、知的と肢体の小学部(1年生から6年生)
知的と肢体の中学部(1年生から3年生)
知的と肢体の高等部(1年生から3年生)がそれぞれ発表することになります。

6たす6たす、3たす3たす、3たす3=18
それも、卒業学年はちょっと長めに設定する、など裏メニューもあったりしました。

1枠20分~30分とすると、午前中につっこめるのは5本、午後4本くらいだと思うんです。

【練習】
各学年などで出すものを設定し、学部でまとめ、全体練習に臨みます。

学部でまとめるまでは、準備や片付けの時間は割とルーズで、「〇〇ちゃんの表情が…」とか、「〇〇君がこんなに手を出して…」など、子どもがよければそれでいい、みたいな雰囲気が強いです。私は枠組みを無視して、好きなことをする教員の態度って、正直嫌いです。

ところが、校内練習に入ってくると、時間を守ってナンボです
準備、片付け、実演など、それを足し合わせて枠に収まるか問われます。

「それでは、発表ごとの時間を発表します」
「小学部1年生、4分オーバーです。」
「小学部2年生、1分30秒オーバーです。」
「小学部3年生、18分40秒で、枠内に収まっていますので、この状態をキープしてください。」…。

こんな感じで公開処刑が行われます。

ダメ出しを食らった学年がすることは、教員の準備を含めた動き方、大道具のセッティングなどを経て、最後に子どもの出し物の中身をいじります。1人ずつ出ていくのを2人ずつにするとか、課題の難易度を下げてみるとか、です。

【舞台によって何を学ぶか】
子どもの実態によって様々だと思いますが、私は子どもも教員も個々に大事にされるばかりでなく、社会の中の一部として、どう振る舞わなければならないか体験できる場だと思っています。子どもがよければいい、自分たちが満足できる成果がでればそれでいい、小さな教室だけで展開される授業ではそうなりがちだと思います。

学校は「私と公」を学ぶ場所だと思っています。