担任の先生より

562)特別支援学校 何の資格がとれる?

実家に帰り、甥などと話していて、「どんな資格がとれる?」といった話になりました。

「電気工事士」や「電卓」などの名前が飛び交います。

今、私もある資格をとりたいと思って勉強していますが、自分にとってその資格は「一定基準を満たしているという信用」であったり、「それを使って仕事を得る選択肢をふやすもの」であったり、「これくらいのことを習得したという自己満足」だったりします。

今、民間のものも含めて、いくつの資格があるのでしょうか?

なんだか、聞いたことのない資格が乱立していますが、「これって、就職とかに使えないよね…。」という意見を聞いたことがあります。教員免許も任用資格になるので、教員という立場を得るために必須になるでしょう。昔は仕事に就くための条件を満たすために取得するものが主だったのではと思います。

この価値観で今の状況を考えると、今ある多くの資格はゴミみたいなものになるでしょう。

【資格をとる意味】
資格をとるとき、目標は明確になり、何をどれくらいできればいいという見通しがもてます。人の知的好奇心は多種多様なところで発揮されるので、選択肢が多ければ多いほど、多くの人に対する学びのターゲットが準備されることになります。

ということは、学びの場は学校だけでなく、目的が仕事のためだけでない、多様な学びが認められる生涯学習が形になってきたと思われます。これで学習に対する学校依存が少なくなるでしょうか?

【特別支援学校で取得される資格】
よくあるのが漢字検定、英検です。
あとは電卓、清掃、情報処理、などです。

これだけのことができます、ここまで頑張った、興味があるのはここです、などの証明書や御褒美になります。資格取得を目指して勉強する、モチベーションをキープするための一助となっています。

これらを実現するために必要なことは、見る力、聞く力、書く力、表現する力、手順に沿って物事を成し遂げる力、継続する力、記憶する力、などです。それらを発揮して、活用しようとする営みは資格取得そのものより意味や価値があるのかもしれません。

資格そのもので勝負する、何かとセットにして威力を発揮する資格、学ぶ能力をつけさせるきっかけとなる資格、資格には多様な学びに誘導するスイッチです。若い世代には学びの多様性を知って、意図して努力して学ぶこと、学び方を学び、成長する楽しさを味わって欲しいと思います。