「また、荒れてる…」
出発まであと7分とか、もうすぐお迎えが来るから待っていて、のときに怒る子どもがいます。
とにかく「待つ」ができないので、何かして待つしかない状態でした。
空白の時間が耐えられない、次にすることが分かっているのにできない、いつまで待てばいいか時間の尺が理解できない、そのあたりが子どもを不安にさせているようでした。
知的障害の部門で、よく言われる「待てないのよー」がこれです。
そのため、カードを並べたり、タイマーを使ったり、いろいろ工夫されています。
しかし、今回のケースでは、待つ状況が全く無理な子どもではないのです。
待てる時間と、待てない時間の違いってなんだろう?と考えてみました。
特に、自分のいる学級の子どものことではないので緊急性はないのですが、いずれそんな子どもとかかわることになったら考える課題だと思って、検討するのもいいのかなと。
【待てる】
まず、待つというのは、客観的にみてAの課題からBの課題にすぐ移行できないので、時間をつぶすということです。待てている時間は「話をして、クイズをして、何らかのコミュニケーションが絶えず持てているとき」、「音楽を聴いているとき」、「遊具で遊んでいるとき」などでした。
ん?
これって、本人からすると「待つ時間というより、1つの活動の体を為している状態でない?
【待てない】
「何もすることがなく、ただ座っていてください」、「次の行動に移行したいのに制止される(迎えがつかない、呼ばれない、など)」、「次の行動が明確に提示されず、いまは何をする時間かみえない」、といったときに待てずに怒っています。
【よくある対応】
①散歩する
②本を読む
③歌をうたう
④カードなどで、すきま時間を「座る時間」と決める
⑤お話をする(会話を含む)
⑥大勢の人がいる井戸端会議にまきこむ
⑦今の状況を、順を追って説明する
言語理解がどれくらいか、概念をどれだけ把握しているか、等によるところが大きいと思います。
空白の時間でなく、つながりがある、何かすることがある時間、というのを意識して生活できれば、落ち着ける時間が増えるのかなと思います。