最近、なんとなくネットニュースを見ていて、体育座りについて指摘している記事がありました。
体育座りって、三角座りと呼ばれたりもしています。
いくつかの記事を読んでみましたが、内臓を圧迫する、尾骨が床にあたって痛いだろ、といったことが書かれていました。思い返せば、まだありましたよね。例えばうさぎとび、とか。昔の青春ドラマだと、根性だしてやりぬくのだ~、みたいなノリでやっていましたが、今ではさっぱり行われなくなりました。
ここで考えてみたいのは、行う理由と、デメリットだと思います。そのうえで、どのような配慮をするか、だと思います。
【行う理由】
今の学校でも行われていますが、集まったときに立ったままだと、ふーら、ふーらしたり、歩き始めちゃったりするので、座ります。座ることで、その位置に決めることができます。
決まったら、どの向きにするか明らかにします。誰の方を向いて話を聞くのか明確にするためです。周囲とのずれに気づければ、そこに合わせることにつながります。画一的と言われれば、それまでなんですが、社会のルールを知り、リスク(危険)を回避する術として、あわせることと真似ることは必須だと思います。
私が最も重要と感じているのは、話を聞くときの構えをつくることだと思います。「姿勢は自由でいいですよ、ただし、耳だけ貸してくださいね。」がなかなか通用しないのです。姿勢を整え、どこを向くか決め、どの感覚器を使って情報を取り入れるのか、それを意識させるためには余計な活動を排除する必要があるかなと思うのです。
【デメリット】
やっぱり、尻が痛いのはあります。かといって、正座は体罰的に見えると批判されそうです。でも、正座は骨盤が起きやすいから、悪いことばかりじゃないんですよ。
あぐらをかかせると、骨盤が後傾して、グダグダになることがあるので、これも良し悪しです。かといって、クッションを各自でもたせて座りやすくする、なんてことは物品管理と使い方の指導が必ず入るので、現実的ではありません。
腹筋がうまく使えない子が三角座りをすると、後ろに倒れそうになり、そうならないために両手で膝などをしっかり支える場合が出てきたりします。これだと、5分・10分とやっていると、しんどくなってきますよね。
【留意点】
やはり、「決まっているから」、「これがいいんだ」では思考停止になってしまい、個々の実態に合わせて指導を考える機会が得られません。メリットとデメリットは先生ごとに把握されていたほうがいいと思います。する時は場面と時間を決めることが大事だと思います。
何事もですが、時間が許せば子どもと同じ姿勢や活動をやってみて確かめることが大事だと思います。やってみて、「これいいな~」、「ここが難しいから、工夫しよう」とか、「これは思った効果はないから止めちゃおう」などの気づきがあります。
私の結論:三角座り(体育座り)は良し悪しで、用法を考えて行われたらいいと思います。