担任の先生より OT・PT・ST

682)特別支援学校 作業療法士が特別支援学校に入って、良かったこと

学校という場に入って、良かったことですが、いくつかあると思います。

まず、技士や先生と呼びあう世界から、「先生」に統一されたことがあります。
技士の頃は、先生でもないのに先生?医師の前では「~さん」に即降格です。
なんだか、身内の中だけで褒め合っているようで、違和感がありました。
それが、統一されるのです。男女も、経験年数もありません、みんな同じでした。

次に、給料の話になりますが、技士の頃は経験年数がすべてなので、よほどのキャリアをもっているとかがない限り、新人は50歳であっても21歳の新卒と同じ給料だったのです。学費を出してもらい、出た大学のキャリアは関係ないと…?学んだこと、企業で何年間か働いたことが、無かったことだと?スキルや経験だけの観点を取り出せば仕方ないかもしれませんが、どうも納得できないと思っていました。が、教員になり、給料を決めるときは新卒の給料はこれだけ、あとは自治体によって大学院の給与加算や、これまでの社会人などの経験を反映する前歴加算がありました。新採だけど月給は40万円ある、そんな人もいました。教員だけではありませんが、人生そのものを反映できる職場にきたと喜んだことを覚えています。

仕事について、40分の枠にかかわらない生活支援をみることができると考えていました。登校、授業、食事、着替えなど、日々繰り返される活動を評価し、少しずつ環境や指導方法に手を加えていくことができました。1か月に1度の外来ではなく、毎日トライできるので、その日はできなくてもチャンスがあると思われ、計画的に評価をすすめることができました。勿論、決めた指導方針を実施しましたし、適宜修正を加えることができました。評価して計画をたてて実施、改善や継続の決定、再トライの繰り返しは、テンポが早く、効果のあるものは早期に成果を出すことができたと思います。

また、他の教員と一緒に指導をするので、他の先生のしている指導は、目の前の子どもにとってどんな意味があるのか検証しながらスキルアップができました。リハのように、個別に担当していれば、見た感じはこうだけど、実際はそうと言い切れないから…と明確な答えがでないこともありましたが、学校では集団で児童生徒を見ることが前提なので、あの先生のやり方はうまいなぁ、あれはこんな理由でできてないなぁ、他の先生を見て学べる機会がもてました。できている人、普通程度、できていない人とおおざっぱに分けると、できていない人の割合がやや多いと感じていたので、焦ることなく、変な劣等感に苛まれることなく、のびのびと成長することができました。