担任の先生より

690)特別支援学校 新学期への授業に向けて、知恵を出す

夏休み、ずっとデスクで仕事をしていると集中力がきれそうになるので、教室前の廊下を歩いてみたりします。

これって、距離感や空間などを感じつつ、これまでやった指導や、これから行うであろう指導について、漠然とですが考える機会になっています。

客観視するというか、自己評価するというか、何を残して何を変えられるか考えます。

実際に指導しているときも頭を回転させるのですが、どうしても安全や次の展開を見越しながらになるので、過剰に頭を使って、客観視なんてできません。

そうすると、教室の中で誰かが教材をつくったり、片付けをしたりしています。なかなか、長期休業中に次のことに踏み出すのはエネルギーが要るのですが、「することが分かっている」ときや、研究授業などで「することが予定されている」ときは、モタモタしている場合ではないということでしょう。

【何してるん?】
普段、とにかく明日のことを準備する、ゆっくり考えていたら帰るのが遅くなるということで、授業準備に時間をかけていません。他の先生に対しても、あれこれ言ってかきまわすと悪いので、あまり口を出さないようにしています。

が、今は夏休みでお互いに時間がある状況。こんなときでなければ授業検討などする機会はありません。なので、声をかけます。

「何してるん?」

そうすると、これこれ、こういう授業をしようと考えていると言うので、授業に参加する人数や空間、授業の展開などを聞きながら、相手の考えや技を盗んでいきます。(良くても悪くても、まずは飲み込む)

そうして、一緒に教材を作ったり、材料を揃えたりして授業づくりに参加していきます。

実際の研究授業では、見てどうだったかを評価しますが、本当にその授業が分かるには、何を意図して準備したか、どのような工夫をして教材を準備したか理解することが一番だと思います。いざ、同様の授業を自分がすることになったら、理解している分、改善も再現もスムーズです。

意見交換しながら、ベターな案があれば提案して、合作の教材・授業になることもあります。ただ、あれこれ「こうしたら」などと言われると、「よく状況が分かっていないくせに、勝手なことを言いやがって」みたいになるのですが、一緒に考え、手を動かし、試行錯誤した相手なら受け入れの間口が広くなるというものです。

助言・指導よりも協働、互いの良さを出し合って高めていく時間があればいいなと思います。