医師・介護・看護 雑記帳

711)特別支援学校 技能実習生 就職先との面談②

技能実習生のオンライン面談が行われました。

私は迷った時は簡単な指示を出そう、パソコンなどの機器の調子を見守ろう、必要だと言った人にカンペをみせよう、側にいて支持的に見守ろう、ということで向かい合って座っていました。

同席者は3方向で、「私と実習生ルーム」「管理団体責任者(司会)」「就労する会社の方」がZOOMに入る形でした。横並びに座ったところから、1人ずつカメラの前の椅子に座って話していきます。私は誰のものか間違えないように、カンペをそっと差し出します。

実習生さんは一生懸命来日してから、何を勉強してきたか、どんな生活経験を積んだか、事前に書いた台本(?)を思い出しながら話していきます。おそらく初めて聞く人からすると、決まったセリフを棒読みで話していると思われるでしょう。しかし、彼・彼女たちは知らない場所にきて、無我夢中で何をしてきたか思い出し、言葉にする作業を経てきています。それを見ただけに、話す言葉の重さを感じずにはいられませんでした。

台本については、直前に添削したのですが、本番の時間までの3時間のうちに、全部覚えると言って居室に戻っていきました。全部で400字くらいだと思うのですが、「本当に大丈夫?」と思ったのですが、本番ではそれほど大崩れせずに、思い出し、アドリブをきかせながら自分の時間を終えることができました。側で見ていて、気が気でなかったのです。

【ちょっとしたアクシデント】
背部で横一列になっているときはマスクを着用、前に出てきて座ったときはマスクを外して話すパターンでしたが、前にマスクを忘れた実習生さんのために、カメラに映らぬように床をはって届けたのですが…。その時に喋っている実習生さんが「ブフフッ」と笑ってしまい、場が止まりましたが、この時ばかりはどうしようもありません。自分で立ち直るのを見守るだけでした。

【質問タイム】
自己紹介タイムを終えると、質問タイムに入りました。

会社の人も、台本を一生懸命作って、読み上げたことを分かっているのでしょう。そんなにつっこんだ質問はなかったです。例えば、「日本についてレストランに入ったと言っていましたが、何を食べましたか?」くらいの質問でした。

逆に、実習生さんからは、服装はどんなか、施設や居住地の近くに郵便局やスーパーなどはあるのか、施設の利用者さんの健康状態はどうか、など生活と仕事を想定した質問が6つくらいでたので、仕事への意識の高さがうかがえました。

【確認事項】
質問が出尽くしたところで確認事項がありました。服のサイズや靴について、時計や指輪の着用について、実習生さんがもつアレルギーについて、日本料理の調理の経験について、コロナウィルスのワクチン接種と検査の状況などでした。聞いていて思ったことは、受け入れる側と入っていく側が当事者意識をもって、どうすれば仕事をする人として流れにのっていけるか考える姿勢がうかがえたことです。学校では、現場ができようができまいが、無遠慮に仕事や指示が降ってきますし、個々にどんな問題があるか寄り添う態度に欠けるなぁ…と思い、やっぱり人が働く職場はこうであって欲しいということでした。

その場で確認したいことが出尽くし、後は随時確認しながら就業当日を迎えましょうということで、会議を終えました。始まってから60分ちょっと、よく頑張りました。