担任の先生より

718)特別支援学校 説明は自分目線でなく、相手目線で

保護者や同僚などと話をするとき、気をつけていることがあります。
それは、自分の頭を整理して、それを順序だてて説明するのは×だということです。

それより、何のことか分かっていないであろう相手の頭の中に、どんな情報を載せていくことで共通理解にたどりつけるか?と考えながら話すのです。

【嚙み合わないエピソード】
ブックオフに行ったときのことです。

ちょうどアプリで500円以上お買い上げになったら、300円値引きしますというのが出ていたので、500円の値札の貼った本をレジに持っていきました。頭の中では、500-300で、200円払えば本が手に入ると思っていました。

ところが、レジにいた店員さんが、「今日は29日(ブックの日)なので、10%引きになります。」と言うのです。それを聞いて、私はアプリの300円引きを使いたいのに、なぜ50円引きの割引を使わせようとするのか?と思いました。

「どういうことですか?」

問い直すと、今度はアプリの300円を使うにはどうしたらいいのか説明し始めました。「もし、300円引きをお使いになりたければ、品物を入れる袋をお買い上げになるか、他の商品も併せて購入頂ければ、御利用になれます。」と言いました。

【誤解】
私は始めに店員さんの言葉を聞いて、割引は「29の日の10%」と「アプリの300円引き」の二つがあって、どちらかを選ばなければならないのかと思いました。

しかし実際は、29の日の10%引きのために、本に貼られた値札は500円だけれど、この日は450円になっていた。そのため、500円以上お買い上げの方は300円引きというアプリの割引のルールに該当しなくなる、ということでした。

ここで私はピンときたので、「分かりました、ちょっと考えます。」と言ってレジを離れました。この場面では、店員さんのように「こうなっている」「こうすればいい」などの購入のための方法論の提示ではなくて、割引に関する考え方(基準)を示すことが必要だったと思われます。

保護者に対して、様々な協力や理解を得ようとする場面がよくあります。教員は指定されたレールにのってもらおうと、すぐに保護者に対してやり方を説明したくなるのですが、私は基準を示して、その上でどんな協力や行動が必要になるのか説明するようにしています。学校が保護者に提示する協力のなかには、学校の御都合で行われるものがあります。それに対して、「なぜ、そのような実情に合わないものに付き合わされるのか?」と保護者が難色を示すことも少なくありません。

そんなとき、「決まったことですから」、「とにかくこれをしてくれないと困ります」的な対応をすると、私がブックオフで感じたような、「なんだ、それ?」になる訳です。大事なことは、基準を示して同じスタートラインに立つことです。それでもダメなら仕方ないと諦めるか、すみませんと折れてみるしかありません。