児童生徒に、次に何をするか伝えることがあります。
うまく伝わるか、行ったことを遂行することができるか、このへんを見るのですが、何が課題で活動できないのかよく分からないことがあります。そんなときは、時間をかけてみるか、かかわり方を変えてみて変化があるかみていきます。一目で見れば、ピタリとあたるということはケースバイケースで、なかなか簡単に答えがでないのです。
【まずはやってみる】
言葉をかける、カードを見せるなどの指導方法を試して、様子をみることもあります。
言葉はタイミング、単語の数、声の大きさ、早さなど工夫する余地があります。
カードは写真やイラスト、ピクトグラム的なデザインだけでなく、大きさ、色の数や種類、使用する枚数などについて考えます。
言葉もカードもたくさん使えればいいのですが、どれだけ子どもが分かるか、どれだけ教員が無理なく使いこなせるかも大事です。手間が多いと担任だけが使えて、他の先生が使えないと柔軟な対応ができず、指導に一貫性がなくなります。
やっているうちに、こっちのほうがいいかなぁ、これはダメなんだろうなと色々みえてきます。
【それでもうまくいかない】
なかなか指示が入りにくいお子さんがいて、いろいろな人がかかわるのですが、どうもぴたっとくる指導が見つからずにいました。
言われたことについて聞こえているし、その通りにできることがある。
姿勢保持に課題があるのか、下方を向くことが少ない。
周囲の視覚刺激に振り回される。
見たものをどうするか(靴は履くのか・脱ぐのか)分からなくなる。
何を言われているか把握しきれないので、これまでやったことのある行動をやってみる。
手順を意識して指導している先生も、どれくらい声をかけるか、どのように声をかけるか考えながらも、スムーズに進まないのでイライラしてくるようです。
【整理した】
いろいろ言われて分からなくなるし、何を選んだらいいか分からないのなら、と整理しました。
・たくさん言われると混乱するので、単語で伝えて待つ、または同じ単語を繰り返して伝える。
・選択肢(自由度)の多い状況を減らし、混乱するような場面は介助ですすめる。
これで十分とはいえないかもしれませんが、以前よりエラーがでることが減り、主体的に動けることが増えました。これは反省点でもあるのですが、何でも経験させたい、手順を大事にして流れが分かるようにさせたい、と思うことがありますが、情報量が多いと混乱したり、主体性よりも言われたことをするだけになってしまったりするのかなと思いました。