いま、初任の先生が知的障害の学級の担任をしています。
その先生をみていて、自分も知的に行って、しばらくした頃はあんな感じだったなーと思いました。
【キレがいい】
モチベーションが高く、機敏に動ける若手の頃は、子ども全体をみて、全体の流れを把握して仕事に臨むのですが、「いま、これをするとき→この子はこうすべき」、「次に何をする→それに向けてこうすべき」と目につくものを次々と指導してまわります。
とにかく、きれいに整えてまわるので、仕事ができている感が味わえますし、達成感があります。
【立ち止まる時】
いつか、そのテンポの良い仕事ぶりが通用しないことがあると気づく日がやってきます。
いつかは分かりません。もしかしたら、気づくことなく突っ走る人もいるかもしれません。
思う通りに動かないことがある、その場面に直面して初めて、パチンとはまる指導ばかりではないと実感できるのだと思います。
①本当に思う通りに動かない時
子どもに合理的で能力にあった動き方を提案したとしても、気分がのらなかったり、その他の阻害因子があるために動き出せないことがあったりすると、うまくいきません。授業に間に合わせなければ、他の子どもの指導もしなくちゃいけないのに…そんなふうに焦る気持ちをよそに、時間だけが過ぎていきます。待つこと、求めるものを少し下げてみる、こうすることで思い通りに進まない時に対応する余白を設けることができます。
②指導観が合わない
子どもの実態から、難しいだろうからと先生がやってしまうことがあります。これに対して、担任の先生は教員と一緒にやって経験させたいと思っていると、指導方法に差異が生じることになります。指導には教員の指導観がついてきます。「経験させてくれない」と子どもの経験の機会を損なうと嘆くことがあったり、待ちすぎて全体の流れを阻害する、などの不満が上がったりするのです。「あなたの指導が常に正しいとは限らない」ということです。
③指導の幅をもたせる
指導の幅が分かるようになると、最短距離よりもキレのいい、ウィットに富んだ指導がだせるようになってきます。
【それぞれのよさ】
集団で指導するなかで、ゆっくりかかわるのが得意な先生、キレのよい判断をする先生、いろいろな個性があるので、うまく共存できればいいなと思います。