担任の先生より OT・PT・ST

755)特別支援学校 専門家に下書き(たたき台)を作ってもらう

今年度の終わりが近くなってきました。

【現状】
2月半ばは、今年度の評価(まとめ)と、次年度の計画の作成の話がでてきていまして、少しずつ書類をつくっているところです。本来なら、今頃の状況を言語化して、次年度につなげることを考えます。

しかし今回、簡単に次年度に向けて移行できない案件がでてきました。おそらく、これまで教員をしてきた中で、トップ3の振れ幅だと思います。

それは何かというと、子どもの伸びと変化が顕著すぎて、同じ指導では立ち行かないことになった、ということです。

・人の目を見ない→メッチャ見て、構ってくれが激増
・刺激につられて脱線→単語による指示が通るようになる→促しに耳を貸さず、やりたいようにやり始めた
・何が好きか分からない→踊る、絵本をみてページをめくる、友達のおもちゃを取りに行く、隣の教室の様子を見に行く、など

【困ったこと】
引き継ぐにしても、他者に説明するにしても、分かっていないと伝えることができません。

「この子はこんな状態です」と言えても、それはなぜかと、それに対してどんな指導をしてきたか、は考えがまとまっていないと情報が整理できず、場当たり的で的外れな指導を誘発し、一貫性のあるブレない指導が展開できません。

自分自身、その子の指導だけやって一日を終えている訳ではありません。とにかく、材料(情報)はあっても、頭の中でまとめて、決定するだけの心の余裕がないんです。そのため、学校に入ってきているOT(作業療法士)に相談することにしました。

【相談】
失礼な話ですが、作業療法士の方に、何について観てほしい、何を教えてほしいといったテーマはありません。

ただ、「私はこの子はこんな状態で、こんな取り組みを指導するかなー」といったたたき台が欲しいだけです。それを参考にしながら、教員として、学校として、どんな指導を展開していくか、描くためのたたき台が欲しいと思っているのです。

だから、助言された子どもの実態と違う考え方をするかもしれませんし、伝えられた指導方法をスルーするかもしれません。たぶん、言ったことを聞かない(取り入れない)教員を見て、作業療法士の方は、内心怒ってしまうかもしれません。

教員として物事を考えるためのたたき台として、意見を有効に活用したのならば、見かけ、「専門性の何たるかを知らない教員が、専門家の意見を聞かず、好き勝手なことをしている」ようであっても、教員として学校生活をどうデザインするか考えるための材料として、立派に専門家の助言・指導が活かされている。

そんなこともあるのかな、とふと感じたので書いてみました。