担任の先生より

823)特別支援学校 支援学校で支援するということ

外来リハのように40分か60分の枠ではなく、もっと長い時間をかけて、子どもの「生きる力」をつけてみたい!と考えて十年以上経ちました。

確かに、朝から午後3時くらいまでかけて、時に個別、時に集団を繰り返すなかで意味や価値を問い続ければ、それなりに子どものことが分かりますし、成果もあがります。

しかし、ここは、実はとても狭い世界だ、と思えてなりません。

特別支援学校だと、どうしても教員が音頭をとって、安全を確保して、分かるようにと工夫して…みたいに「与える人」と「受け取る人」の構図になります。

特別支援学校で働いていると、障害をもった子どもへの配慮、障害をもった子ども同士の配慮はできても、健常と呼ばれる子どもたちや、大人たちとの関係づくりは別のもので、それに関するスキルは磨かれない気がしてなりません。

交流会などの場では仲良くする、一緒に活動する場を設定することができますが、それはイベント的なことだからできることだと思います。

【同じところにいるデメリット】
仕事に関する視野が狭くなり、価値観が固定化していないか
同じところにいて、キャリアアップがどこまでできるのか
様々な環境に適応する人(就業者として、指導する立場の人として)になりにくいのでは

私もいつか、学校の世界から離れて生きるときがきます。そのときに、仕事なり、生活環境なり、新しいところで「やってみよう!」と思うには、どこか修行が足りないと思うのです。

長い時間をかけて生活をみる、という課題はクリアしたと思います。次のステージをどうするか考える時期なのかなと思います。