学校の文化 担任の先生より

848)特別支援学校 学年通信をつくる

2週間に1回のペースで、学年通信を発行しています。

作成するのは各学級(クラス)の担任がもちまわりで行っており、「この前やったところなのに、もうまわってくるの?」みたいなペースです。

【書くこと】
冒頭にタイトルと、〇号、校長先生の名前が入ります。つまり、作成するのは担任の先生ですが、発行は校長ということで、公文書扱いだということです。となると、「学校として発行」するものということで、管理職などに回覧して、チェックを受けることになります。

通信という名前なので、季節(時候)の挨拶から始まって、こんなことがありました、こんなことを頑張りました、などと書くのかと思いきや、必ずしもそうではありません。

知的の学部だと「来週以降の予定」が中心になり、肢体の学部だと「予定は準備物の確認のためで、メインはやったことの記録」になる傾向があると思います。

なぜ、そうなるかというと、知的の学部には自閉症または自閉傾向があるお子さんが在籍していることがあり、学年通信などで予定を確認してもらいたいことが理由のひとつとして挙げられます。一方、肢体の学部は、学習したことを家庭に戻って話すことが難しいために、やったことの報告に重きが置かれる傾向があると思います。

【予定】
予定を表で示す場合は、時間割表のようにコマ割になっており、子どもが読めるように平仮名、文字の理解が進んでいない場合も、何が書かれているか把握できるようにイラストを添えています。

イラストの書式はペクスであったり、サイトの「いらすとや」の引用であったりと、学校によって、学部によって様々です。

予定には、必要な道具(調理のエプロン)なども備考欄に示されて、忘れ物がないように配慮されています。

こういった配慮は、子どもが自分で準備する、保護者と一緒に確認する、などの理由で懇切丁寧に表示されることがありますが、こういった丁寧さが教員の過剰なサービスに歯止めがかからない一因になっている気がします。

【備考欄、その他】
「この行事のときは、駐車場は御利用できません」、「長期休業(夏休みなど)の際の連絡先はこちらにお願いします」などの、その学年通信で記載されているなかで起こること、予見されることに対して、先回りして説明するものが多いです。

学校が提供できるサービスに合わせてもらう、保護者の「こうだろう、こうして欲しい」が空振りにならないための説明、これを言っておかないとトラブルになるかもしれない、そんな予見されるものを見越した記述があります。

学年通信などの書き方も、昔と比べて変わってきていると思います。昔は、「学校はこれをするので、保護者は忘れずに対応してくださいね」のような感じだったのに、今は「学校で~をさせて頂きます。ご協力をお願いします」のような表現に変わったと感じます。