年末になると、人事異動の動向が少しずつ気になってきます。
定年退職なら、「もう終わりモード」に入っているので、すぐに分かります。再任用を受けるのか、再任用なら、同じ学校に来るのか、変わるのかが気になるところですね。
家庭の事情で退職する人もいます。両親が心配だからとか、子どもが小さいからとかいう理由です。介護休暇や看護休暇などは制度上取得できますが、余力のない現場において、ちょこちょこ抜けるのは気が引ける、居づらいみたいです。教員が母親である場合、夫サイドが「もういいんじゃない?」、「フォローはするけど、さすがに生活に余裕がないから厳しいなぁ」みたいなことも内情としてあるようです。
あとは、〇年この学校にいるから、もう異動したい(する)こともあります。勤務校が自宅から遠いなどの事情があれば、希望を出して異動を申し出るのですが、希望通りの地域や学校になるとは限りません。へき地に飛ばされることもあるので、心機一転も勇気が要るところです。
【この学級、どうなる?】
大人の事情も気になりますが、目の前にいる学級や児童生徒がどうなるかも、気になるところです。
子どもの指導や保護者対応で四苦八苦したときは、「やっと終わる…」と思いますが、やっぱり、これまで培ってきたものが消えてしまうのか、何らかの形で残るのかと考えます。
「次にどんな先生がきても、新しい出会いと学びになるから頑張って」と思うこともありますし、「この子たちは、生半可な指導では事故やトラブルになるから、しっかり指導してくれる人につないでもらいたい」と思うこともあるでしょう。
前年度に、「難なく指導できていた」と見えていても、それは本当に児童生徒の学ぶ力が高かったのか、指導していた先生の力量が見えている以上にすごかったのか、見極める必要があります。
それまでの指導がイージー(簡単)に見えていて、安易に次年度の担任を決めたとたん、事故やトラブルが発生するなんて話は珍しくありませんし、その逆もあります。1年以上、その学部や学年、学級を見ていれば、おおまかですがその先生の力量や許容範囲は見えてくるものです。
年限や定年、その部署のパワーバランス、性別、力量などを考慮して、「あの学年は解体かなぁ」、「あの学年は、〇〇先生と〇〇先生以外は入れ替えかな」、「あの先生がでるなら、こんな人を入れないと厳しいね」などの予想が飛び交います。これがまた、何年たっても、ぴったり当たることはありませんね。
価値観や考え方の違いもあるのでしょうが、現場感覚と、離れてみている人の感覚が違うのでしょう。