学校の文化 担任の先生より

874)特別支援学校 教員は泥棒?

私:「あ、それは私の。それ、私物です。」

大きい教室にある30個くらいの箱型の物入れ(ロッカー)の一角に、私の私物(教材など)を入れていたのですが、そこにあるマスクを取り出して使っている職員を発見。

思わず発したのが「私の…」でした。

言われた本人は、「え?」という表情。おそらく、公共の物品の備蓄庫のように思っていたのでしょう。

【公的な場】
御存知の通り、学校は公的な場所で、置いてある机や椅子などの備品は公費で買ったもの、またはリースで借りているものです。

しかし、教室の中やロッカー、教材庫、職員室には様々な「私物」が紛れ込んでいるのです。いや、私物と主張するならば、名前くらい書いておけよと言いたくなるくらいに、です。

「置いてあるものは公共のもの。子どものためだし、使ってもいいよね」

これが「教員が泥棒」と言われる所以です。

メジャーで有益な私物だと、多くがその存在を知っていて、「あれは便利だから、〇〇先生のを借りましょう」なんてことがザラにあります。あまりに便利なものだと、すでに誰かに貸し出されて、順番待ちか断念することになります。

本当は公費で買って、みんなで使えばいいんですが、〇〇先生アイテムがあるが故に困ることがなく、次年度の予算に組み込むことを忘れて、次年度になって再び思い出して「ああ~」となります。

【公費購入のデメリット】
①欲しいときに届かない。
②予算化するときにカタログなどがないと、買いたくても買えない。
③みんなが使うので、自分の使いたいタイミングで確保できないことがある。
④逐一、所定の場所から持ち出し、返しに行くのが面倒。
⑤自分にあったアイテムが選べないことがある(金額面や機能面などで)。
⑥臨機応変に補充ができない。
⑦物によって様々な部署が管理しているので、管理元を確認し、許諾を得ることが面倒。

情けないのが、所有していた先生が辞めてしまったり、異動していなくなったりしたときで、「どうする?困ったなぁ」ということが起こります。

ただでさえ時間がないなかで、探し回ったり、順番待ちをしたり、準備に時間を割いたりすることにストレスを感じる人は、自費で購入して使っています。