担任の先生より

891)特別支援学校 学校運営協議会の評価と提言

学校運営協議会は、教育委員会が個別に指定する学校(指定学校)ごとに、当該学校の運営に関して協議をするためにおかれる機関のことです。平たくいうと、学校の状況をみて意見を言うところ、みたいな感じです。

委員は意見を言うのが仕事になりますし、学校を管理する側からすれば、学校運営協議会委員を受け入れて意見を出してもらうのが仕事になります。どこまでのことを意見として出すのだろう?それを受けて学校側はどう応えていくんだろう?ちょっと気になるところです。

【学校運営協議会委員からの意見】
学校ごとに、委員ごとに言うことや課題の捉え方が異なるため、出す意見の順番や項目について大きな違いはないと思うのですが、文部科学省や教育委員会が出している方針について、「しっかりやってね」、みたいなものと、一般的に知られている学校教育の課題について「気をつけなさいよ」みたいなものがほとんどです。

例えば、安全な学校設備の管理、いじめの問題、人権問題、特色ある教育活動などが列挙され、あとは教職員のメンタルヘルス、働き方改革などです。

内容の良し悪しや妥当性などはさておき、学校現場で見られる課題、例えばヤングケアラーについて、「こどもの問題は学校」という意見もありますが、そもそも地域包括支援や両親の就労や収入の問題が根っこにあって、表面化する学校の問題というよりも、厚生労働省が率先して取り組むべきじゃないか?と思ったりしますし、教職員の過重労働の問題も、現場で工夫するところもありますが、職務命令として仕事の量やキャパを考えずにタスクをおろしてくる機関に問題があるんじゃないか?と思うこともあります。

全体的に、現場の学校に対して、絶えることなく求められるのは「do と more」です。10やったら、次年度は工夫して13、13できるならもっと協力しあって15となかなか、これでいいと着地しないので、積み重ねがないまま質と量を求められる若手の教職員はつらいだろうなと思います。

提言のなかで、「先生方の、やりがいや生きがい、誇りを大切にしてください」という意見がありました。こんなことを言われるということは、「できていない」と指摘されていると考えていいでしょう。「やりがいや生きがい、誇り」とは何でしょう?それを阻害しているものは何でしょう?