担任の先生より

898)特別支援学校 教室で得られる情報 

教室の中で給食の配膳ができあがるまで、児童生徒と一緒に待っています。

そのアナログな雰囲気を見ながら、プラットフォーム、エアロバイク、ペグ、重錘(じゅうすい)、血圧計、ホットパックなど、医療機関でよく見られる物品に囲まれて治療をしていたことを思い出していました。

教室の中で繰り広げられることは、大人が何かを確認(評価)したいと思い、意図しておもちゃなどを提示して働きかけたり、観察したりするものとはかなり違うと感じます。(決まった流れに沿っているけれど、内情はいたってアナログかつ偶発的な出来事でいっぱい)

教室では、まずは安全に過ごしていれば良くて、授業と給食までの空白の時間を主体的にどう過ごすかが勝負のしどころで、そこで見えたものを意味づけたり、今後のかかわり方のヒントにしたりしています。(ただ、この時間は連絡帳の記入で身動きがとれないことが多い)

大人が子どもの実態を知ろうと思い、意図して提示するものには限界があると感じます。子どもが教室の中にあるものを自分で選んで手にとり、それをどう扱うのかを見ていると、思いもよらぬ行動や反応を示すことがあるのです。

1人遊びができるようになるまでの経過を振り返り、何をしていいか分からず、動きが止まっていたときは一緒に遊び、物をとったけれども使い方が分からないときは教えてみて…そうやって分かることやできることを少しずつ増やしていきました。

【今日見たもの】
学習椅子に座ってAさんがブロックを並べたり、くっつけたりしています。その隣でBさんが座って、それを見ています。

Aさんはブロックの塔(?)を机の上に並べるのが常ですが、今日は床の上にも並べています。

Bさんは、Aさんのブロックの塔が自分の近くにきたので、それを取りあげました。それを何度かクルクルと手首をまわして動かした後、元のように床の上に塔をたてました。

今日の収穫は、Aさんが自分のテリトリー(?)を机上だけでなく、床の上まで広げてきたこと、Bさんが床の上に倒れないようにブロックを置いたことが収穫でした。

これらによって、Aさんには、「自分の場所と思っていたけれど、そうではない場合もある」ということを学ばせることができますし、Bさんには、不要になったら投げ捨てるのではなく、元通りに戻す力があることが分かり、ペグさしだけでなく、並べる課題にも取り組めるかもしれない、ということが分かりました。

このように、少しずつエピソードから情報を得て、色々な角度から子どもを見て、学ぶ機会を作って、裾野を広げていくのです。