担任の先生より

901)特別支援学校 高等部の男女交際

共同通信の記事で、「2人きりで会ってはいけない、知的障害を理由に強いられた 約束 なぜ私たちだけ?
特別支援学校高等部の7割が交際を禁止や制限」というタイトルがでていました。

そこには、東洋大学の門下先生が学年主任に出した、全国調査のまとめが掲載されていて、知的障害特別支援学校高等部での男女交際について、禁止が5.6%、禁止していないがルールがあるが63.3%、禁止していないしルールもないが30.0%だったそうです。

更に禁止していないがルールがあることについて、性交をするが59.6%、保護者に許可なく会うが56.5%、交際相手と2人きりになるが52.9、キスをするが52.6%、お互いの家に行くが34.9%、手をつなぐが31.0%、という割合だったそうです。

これについて、当事者たちは「信頼されていない」と残念がっていたようです。

【責任能力】
子どもたちを信用することと、自由にしていいと認めることはちょっと違う気がします。教員と生徒との約束や信頼関係は、生徒の学校生活や私生活に全般的に持ち越せるものではないし、人間関係の微調整を効かせるものではないと思います。

他人をどこまで信じるか、言葉を額面通りに受け取ることはよいことか、言葉の裏や悪意ある意図をどこまで読むことができるか、歯止めをかけることができるか、NOと言えるか、そのあたりは大人でも難しいところです。

すべてを禁止すると他者とのかかわりそのものを否定してしまうので、生徒の健全な人間関係の形成の妨げになるでしょう。かといって「あなたの意志に任せます」と言ってしまうと、保護する、抑止力が働かないかもしれません。特別支援学校に在籍している生徒は特別な支援を必要とする生徒であって、責任能力がない未成年であることを忘れてはなりません。

また、特別支援学校に在籍する生徒について、言葉の裏読みができずに額面通りに受け取る、NOと言えない、自己抑制が弱いということがあります。教員はこれらの特性をふまえて指導しますが、どれだけ指導をやっても。あまりやらなくても、経過と結果責任を問う声が必ずあります。そのため、「言うべきことは言った」、「歯止めをかけるように配慮した」のように、多少保身に走るところがありますが、これって、そもそも保護者が指導して、話し合って決めるべきことじゃない?と思ったりしますが、どうでしょうか?

学校側も、家庭でこう決めましたと保護者から言ってくれば、よほど後のことで懸念があると思わない限り、それ以上は言わないと思うのですが…。

【どんな指導が】
学校では、どんな指導ができるかですが、具体的過ぎると「寝た子を起こす」、「助長した」と言われますし、学ぶ児童生徒側の性格や認知の程度、性別などによって違うので、授業で取り扱うのは、実際難しい面があります。男女の違いや大人になったらどうなるの?みたいな授業はしますが、それ以上の内容はやったことがありません。