学校の文化 担任の先生より

938)特別支援学校 視野を広く

新年度に入って1か月半がたちました。

各学部、各学年で、教員の指導体制の作り方や、子供への指導の仕方、どこに力点を置いて集団を動かしていくか見えてきている頃だと思います。そうして、児童生徒の緊張が解け、見通しがもてるようになってきて、新たな一面を見せるようなことがあるので、適宜それに合わせていくといった感じでしょうか。

学年の教員集団に、経験年数が総じて5年以上で、かつそれなりの仕事をする人でかためることは滅多にない、あるとしたら、かなりテコ入れしないと運営できないような「大変な学年」だと書いたことがあります。

デコボコの多様性をもつ教員集団、年齢、性別、経験年数、その学校の経験年数、現学部の経験年数が影響してきますが、少なくとも、自分の足場がかためられない教員は不安でいっぱいです。

今やっていることは正しいのだろうか?
全体の流れはどうなっているんだろう?
児童生徒に関する見立て(実態把握)はできているんだろうか?
どれだけやったらいいのか分からない
優先順位がつけられない
次の授業では、何をしたらいいんだろう?

これだけではありません。

他にも、いろいろなことが気になり、気持ちが落ち着かないことがありました。

それが、できることが増え、こんなときはどうするか引き出しをもち、何に留意しながら動けばいいか分かるようになって、やっと周りをみながら仕事ができるようになった感じです。

周りが見られるようになったら、今、学年集団でどこが脆(もろ)いか、どこを下支えしたら安定するか、どこに注意を向ければいいか、想定されるリスクはどこにあるか分かるようになってきます。

何も問題がなければ、なんとか運営できるような人員配置、そこで質の高い指導を求めるなら、自分の足元ばかり気にしている教員が足手まといのように思えてきます。

「チームワークを発揮して」
「視野を広くもってください」
「自分のことばかり見ないで」

そりゃ、できれば苦労しないし、経験も研修も必要ないですわね。

子どもへの指導と同じで、「できた・わかった」、「基礎基本」が積み重ならないと、教員も育たないです。

まずは、「そこにいて〇〇をして、隣のクラスの〇〇さんがこうなったら、こう対応して」みたいな狭くてもポイントをおさえればできるタスクを背負う経験を積むことで、力加減、守備範囲、力を出すポイントが分かってくると思うのですが、それもなかなか余裕がないとできないものです。