学校の文化 担任の先生より OT・PT・ST

998)特別支援学校 教員の民度と指導力

午前の授業が終わり、次は給食になろうとする場面です。

トイレを済ませた後、手を洗いました。

次は、食べ物に触れることになるので、手を洗います。

あなたは、どう思いますか?

  • トイレの後は手を洗い、食事の前に手を洗うのは、場面は違うし、それぞれの節目を意識することが必要なので、それぞれきちんとやるべきだ。
  • トイレの後に手を洗い、清潔を保っているなら、そのまま給食に入っても良いのではないか。
  • とにかく、清潔さをもって食事に向かうなら、どっちでもいいと思う。

【指導の形を選択し、実践する】
いずれの価値観をもつ教員も、子どもに対してそれが正しい流れだと信じて、指導に反映させるでしょう。

教員が獲得してきた生活スキルや様式は、児童生徒にとって妥当なものなのか?世間一般に通用するものなのか?そこを自ら判断することは難しいです。

「え?その漢字の読み方は、それが正しいの?私はずっと〇〇と読むと思ってた!」みたいなこともザラにある訳で。自分が思っている正解は、一般社会の中で正しいと言えるのか?と思うと安易に指摘できない面があります。

【それでも】
私が行っている日常生活の指導について、絶対正解とは言わないまでも、いくつかのフィルターをかけることで、キワモノと言われない指導になるようにしています。そのフィルターとは、以下のようなものです。

・これまで見てきた教員の指導の方法や価値観の範疇で指導をつくることができているか。
・一般社会で、許される範囲(幅)に入る形になっているか。
・全ては難しくても、一部でもできる場面をねらえているか。
・衛生面や安全面を考慮し、誰が指導についても進められる支援の形ができているか。

病院などで行われるリハビリテーションでは、退院後の環境(自宅や施設など)をふまえた支援も念頭に置かれますが、学校の場合は学校と言う環境のなかでできることと、公共施設で必要とされるスキルやマナーを意識して指導しています。個に応じた指導はしますが、個別対応の指導は行いません。

なぜなら、個別多雨王指導にすると、公共の場を個人仕様に帰る独善を持ち込むことになるからです。そのため、保護者からの要望も度が過ぎていればお断りしています。