担任の先生より OT・PT・ST

233)問題の同定(どうてい)は周知だけでなく、協働につながるところまでやりたい。

よく、多(他)職種連携で「問題の同定」ということで、公式または非公式の場で会議や話し合いが行われます。

【これが困っているの】
児童生徒Aさんについて、保護者や担任から「〇〇について困っている。それをなんとかできないか。」がよくある話です。

意見を持ち寄る

問題が明確になった時点で、誰が知恵を出し、誰が実際に手をかけるのか、暗黙のうちに決まってきます。そのため、そこからもれた人は、いくらいいアイディアを秘めていても声に出すことなく、当事者意識を薄れさせていくかもしれません。なので、聞いた課題をすぐに解決に向かわせるのではなく、それをキーワードにして会議の参加者の経験則や思いにも耳を傾けたいと考えました。

【担任として専門家に投げかけたこと】
・「私は、Aさんのここと、この点について気になっている。」
・「一度に問題を解決するのは困難だと感じます。」
・「みんなで指導方法ではなく、指導方針を考えたいです。方法論が先に立つと指導の根拠が失われ、ルーティンワークが漫然と続くだけでなく、オリジナリティのある良い指導があっても、それをつぶしてしまいかねないです。
・「何をどこまでしていいか分からないし、してはいけないことが分からないと、Aさんに触れることが怖いという人がでてくるので、基準を決めたいです。」
・「指導方法は基準などをもとに、試行錯誤しながら形にしましょう。」

人によってきるカードが違うことも

【漠然とした問い】
議題がはっきりしていないと、意見はバラバラ、脱線したりすることもあります。しかし、それらを受け止めながら、専門家それぞれがどのように仕事をするか想像力を働かせることで、当事者意識をもって考えてくれると思うのです。

Aさんの生活全体をイメージしながら、今行っている支援を誠実に、責任をもって行う。

やり終わったら、次の人を信じて託す。

つなごう

そこに至るまでに時間は結構かかりますが、そういう機会を増やしたいと思っています。

https://magomago1.org/232choosethetimingthrowingyourspecialball202010/
前回は、「232)特別支援学校に作業療法士が入るなら、入る場所と時間を相手にお任せにしない」ということで、まずは個々の専門性が発揮できる状況の中で仕事をしましょうという話題提供をしました。

https://magomago1.org/234judgementofattendanceisdifficult202010/
次回は「234)特別支援学校で出欠をとります。こんなとき、あなたならどうする?」です。身体の状態や家庭の事情、それらをふまえてどう出欠の判断をするか?について書いてみました。