コロナウィルスが様々な学校行事に影響を与えています。
公共機関を使い、宿泊を伴うもの
大勢の人が集まるもの
これらの多くは中止となり、なかには大幅に縮小されて実施されたりしています。
【運動会の準備】
今回、コロナウィルスの影響を受ける前の、運動会の準備をしていたときの話です。
運動会では、知・肢併置の場合は屋外と屋内を分け合ったり
晴天と雨天のバージョンの両方を準備したり
日程の変更がききにくいことから、いろいろなことを想定して準備されています。
(ということは、本番行われていること以外で、ボツになった企画が確実に存在しているということです)
【直線のリレー】
雨天の場合、体育館を縦二つに区切って、紅白リレーをすることになりました。
コースを設定するにあたり
①走り始めるスタートラインは同じ。
②どこまで走るかは、個々の走力や移動の手段によって4~5段階くらいに分ける。
③サポートに入る教員は、折り返す場所に立って示します。
④コースは一直線ということが分からない、視覚で確認して交錯しないため仕切りをつくる。
【教員間で意見が割れた】
担当者間で意見が割れたのは④でした。
意見A:仕切りは立位または車椅子を使用するこどもの目の高さから把握できる高さが必要ということで、卓球で使われる囲い(ご存じですか?)を一直線に並べて、誰から見ても赤チームと白チームのコースがどう分かれているか見えるようにしました。
こどもにとっても、空間が区切られているほうが迷わないだろうという配慮でした。
意見B:これに対して、視覚で仕切られると、保護者が向こう側のこどもの姿が見えない、写真撮影をするときに邪魔になる。
ということで幕を外し、骨組みだけを並べることを主張し、準備されているAの幕を黙って外してしまいました。
【こどもじみた対立】
学校によっても違いますが、こどもが一番いいパフォーマンスを発揮するようにと頭を使う人と、こどもを持ち上げて保護者にウケを狙う人の対立がよくあって、当時はかなりウンザリしていました。
私は前者で、写真を撮りたければ位置を変えるか、立ってズームアップして撮ればいいだろうと思うのですが…。
とりあえず、準備されたものを変更するときは、担当に相談しろよ…と。
【どうなったか】
本番、こどもたちは前方の目標に向かって移動する、または側についた教員とともに前進するため、チームの仕切りがなくても運営上問題なく終えることができました。
学校の運動会は誰のために運営されるのでしょうか?
こどものため、保護者のため、学校のメンツのため、工夫や準備を頑張ってきた教員のためでもあると思います。
しかし、このような選択を迫られたとき、何を選ぶか、どう話し合うか、がチーム力だと思います(あの時の面子はひどかった…)。
その点で、科学だけでも、人情だけでもいかんのだろうなーと思います。
https://magomago1.org/295noismmakemanyworks202011/
前回は、「295)学校組織運営、ガラパゴスと開放の中間が仕事を増やす」です。あれもこれも大事というと、妥協の産物が湧き上がってくるようです。
https://magomago1.org/297saytostudentparenticando202011/
次回は「297)保護者面談で主張した、「これは、できます!」というビッグマウス」