今日は、久しぶりにPTやOT、ST、心理系等の外部専門家について書いてみます。
昨今は学校のことが随分知られるようになったのか、10年以上前のようにリハの知識・技能を教員に伝授しようとする方や、実施困難な個別対応を迫る方は少なくなりました。
一定の時間のなかで専門家として「何かやらないと」という緊張感が漂うのを見て、少し気の毒に思えたりしています。
【給食】
専門家が入ることについて、事前に告知される場合と、突然教室に入ってきて、(?)という場合があります。(大抵はコーディネートする教員の連絡ミスだったりします)
望ましいのは、気配を消して該当の子どもを遠巻きか、視界に入りにくいところで観察して、必要なアセスメントを行って、すぐに撤収することです。
望ましくないのは、「俺様登場」のように教室に入ってきて子どもたちの注意を集め、俺がやってみるからと場を仕切り「自分がやったようにすればできるんだから、その通りやってください」、です。
【留意して欲しいこと】
教室への入室を静かにしてもらいたい理由
1つは注意が摂食からそれることです。教員の中にも、「ほら、〇〇先生がきてくれたよ、こんにちはー。」などと場を盛り上げる不届きな教員がいるのも事実ですが…。肢体不自由の特別支援学校では嚥下に課題がある子どもは少なくありません。注意がそれ、楽しげに笑い始めると食べることが再開しにくくなることがあります。
突然介入してきた人に日常の姿は見せない
医療機関ではよくできる、学校に行くとできない、ということはよくある話です。
普段接している人には冗談を言う、いたずらをして見せる、初対面や慣れていない人には緊張して様子を見ていることがあります。
なので、普段以上のパフォーマンスが発揮されることがあり、それが指導する側の知識や技術の差か微妙なところです。
知識や技術の差が実際にあった場合はどうでしょうか。
それを表立って子どもの前で指摘すると、何人かの先生は面子を潰されたと思うかもしれません。
摂食について他の部分を指導の目標と設定していたため、行き届いていなかったのかもしれません。
前任者、力関係的に上にある教員から「こうしてください」と言われていたかもしれません。
そのため、このような場合、何をどう考えてトライしたか、結果はどうだったか説明することが第一で、それを踏襲させることではなく、指導の引き出しの1つとして参考にしてもらう程度にとどめたほうがいいと思います。
他にも、「普段指導していて、気になることはありませんか?」など問題を言語化する機会をもってもらうことも大事だと思います。その時に答えはでなくても、担任の先生が時間をかけて意味を考え、言葉にして、後の相談にあげてくることもあります。相談があがってきたら、「あの時のことを気にしてくださったのですね、ありがとうございます!」でいいと思うのです。
外部専門家も、教員も子どもを支援するために存在すると思うのですが、専門家は直接子どもに影響を与えることが第一ではなく、教員のマインドやスキルをアップさせることが優先されます。そのため、その先生の教育観や感情面などをみて、どう子どもへの指導に取り組んでもらえるか戦略をたてることが大事なのです。
https://magomago1.org/312isitokthatteacherschatting202012/
前回は、「312)授業中の大人同士のお喋り、可か否か」でした。
https://magomago1.org/314levelupteachersskills202012/
次回は「314)授業も科学?つきつめ過ぎると生じてくるデメリットについて」になります。