学校の文化 担任の先生より

399)特別支援学校 優先順位が高いのは、学年担任か、学習グループのケース担任か

肢体不自由特別支援学校で、少しモメたことがある話です。

以前の記事で御紹介した、肢体不自由には定められた学級の担任がいて、定められた学級以外に、児童生徒の実態に応じて編成された「学習グループ」があることに関連します。

学級⇒登校と給食、下校とピンポイント
グループ⇒授業時間かかわります。

学級の担任と、グループの教員が重なっていればいいのですが、これらにズレがあったとき、モメることがあるのです。

【なんでモメるん?】
学級は担任と、その学級(クラス)に属する児童生徒で構成され、法的根拠のある枠になります。
グループは児童生徒の実態に応じて分けられており、法的根拠はないけれど、日々の指導を行い、かかわる時間が長いだけに実態をよく把握できます。

給食の時間、学級やグループの枠をこえて、同じ部屋に集まります。

そこで、給食の指導の体制や指導方針は誰が決めるか?という話になりました。

グループの教員は主張します。
給食前の状態や学習内容を把握しているのはグループ所属の教員なので、子どもの状態をふまえた摂食指導をするのはグループの教員ではないのか。というか、子どもの実態をふまえた指導を行っている教員が摂食指導を担ったほうが安全で妥当な指導ができると思いますけど?

学級所属の教員は主張します。
学級担任が額面上、その子の担任として責任をもつことになっているし、保護者面談でも説明するのは学級担任です。なので、グループ学習の枠を外れた給食の時間は学級担任が指導するべきだと思いますけど?

【結果】
会議などを重ね、「学級担任が摂食指導の主導権をもつ」となりました。

私は学級担任とグループ担任のズレはなかったので、摩擦はありませんでしたが、ズレていた教員間には険悪な雰囲気が…。

公務員的な枠を重視する価値と、専門家的な実態把握している方を重視する価値の衝突です。

私の意見ですが、日常生活の指導には継続性と、仮説と検証の繰り返しが必要なので、グループの教員がみるほうが無難だと思います。また、この事例では学級担任は児童生徒のことをよく理解していないので、口を出さないほうがいいのにと思っていました。

肢体不自由特別支援学校と述べましたが、自治体によって、学校によって、年度によって扱いが変わるかと思います。気になる方は指導の責任はどこが担っているか聞いてみて下さい。