特別支援学校の給食には、「形態食」という食べ物の固さや柔らかさに配慮したご飯があります。
ただ、普通に調理したものを加工すると、混ぜ合わせのおかずが増えて、茶色系が多くなります。
そのため、食材1つひとつの味や色が分かるように、混ぜすぎないようにします。
ところが、素材の味を大事にして形態食を調理すると、ものによっては臭みや苦みが際立って風味や味が落ちることがあるようです。
【青臭い】
「今日のおかず、残さず食べてる?」
ひそひそ話す内容が気になり、聞いてみたところ形態食に生臭いような味があり、後味も良くないとのこと。食べ残しはなかったものの、欠席で食べなかった形態食の味を確かめた教員が口をそろえて言うので、他のところはどうか聞いてまわってみました。
結果、その形態を食べる子どもについた教員は、それについて誰も気づいていませんでした。
少しの腐敗臭があっても、異常があっても分からないってこと?
【誰が確かめるのか】
病院にもありますが、「検食(けんしょく)」というものがあります。
学校では管理職などが行いますが、給食が配食される前にひととおり出てくるので、ビニールなどの破片が入っていないか、腐敗臭がしないか、魚の小骨が入っていないか、チェックします。
しかし、それは一般的な観点であって、配膳されたものが目の前にいる子どもに合うか確かめるのは摂食の介助等に入る人がすべきだと思うのです。
以前は、子どもへの介助に入る前にトレーの中にあるものを少しずつ介助者が手の甲にとり、それを確かめることで味、舌触り、食材は何かなどを把握し、それをもとに「これから野菜を食べます」などと言葉をかけていました。しかし、今はコロナウィルスの感染防止のために大人が自分の昼食を先にとり、出されているものは何か確かめながら介助することが難しくなっています。また、以前にも書いたことがあると思うのですが、トレーに盛られたところから、その子のものになるので、それをとって食べることはできなくなりました。(自治体や学校ごとの方針によると思います)
このような事情もあり、給食のおかずからでていた怪しい風味と味、これらは無かったこととしてスルーされていきました。問題なのは危険度ではなく、「(個人の価値に左右されやすい)味です。」これにいちいち反応していたら、給食を作る側が大混乱になると想定できます。
https://magomago1.org/494howmanytimesatecherleadhimtorestroom202110/
前回は「494)特別支援学校 定時排せつの頻度って、どれくらい」でした。