担任の先生より

691)特別支援学校 コピー上等、タスクを減らして

ヤフーニュースで、成績か何かをコピペして、間違えちゃった…といった話がでていました。確かに、パソコンなどの端末を使用するようになってから、物事を効率的に進められるようになってきました。

しかし、しかしですよ。その分、こなさなければならない仕事がネット経由で送られることが増え、返信することも増えたので、トータル的には仕事増になったと感じています。更に、文書はコピペで終わり、目を通してサインして終わりではなく、大抵はお題に則った内容を把握し、作成するものなので、手間がかかるものなのです。

【成績のコピペ】
成績は、前年度の最後、前学期の最後をコピペして、学習した内容に合わせること、伸びたところや、変化が感じられたことを書き替えていきます。前回の流れに沿ったものが妥当で、いきなり今学期飛躍的に変化した、というのは違和感ありですから。

【二つのできたを混同しない】
ざっくり言うと、その授業だけのパフォーマンスとして「できた」ものなのか、授業だけでなく能力として獲得した「できた」かを区別する必要があります。総じて、その場だけの「できた」だと、一年を通して、その子にどうなってもらいたいか分かりにくくなります。反対に、授業ごとに確実に能力を高めたと実感したければ、場面が変わってもできるかという点と、繰り返しの学習機会をどのようにして確保して定着させるかが、最も大きな課題になると思われます。

特に、一年を通して伸ばしたいところが明確なら、伸ばしたいものを分析して、分習法がいいか、全習法がいいかを見極めて積み重ねていくことが必要です。

【コピペ】
その授業だけなら、〇〇をどれくらいできた、などと書けばいいので、文字数と実際にやったことのつじつまさえ合えば、コピペでいいと思います。気をつけることは、他の児童生徒と同じ表記であっても、その子なりの学習成果はどうだったか、言語化できることが大事です。個別指導計画の文書上は良くても、面談などで話したときに、内容が理解できていないと、うかつなことを言ってボロがでる可能性があります。数値化しているところがあれば、間違いないかチェックすることも大事です。

なわとび20回跳べたのを、60回などと書くと、その後いろいろな意味でつじつまを合わせたり、訂正したりするのに苦労するので、気をつけたいものです。

【科学的に】
個別指導計画は次年度につながっていくものです。なので、リアル過ぎて読み手の心情を傷つけるものではいけないし、過大評価して基準を崩してしまうのも考えものです。引継ぎの意味合いもあるので、読めばどんな子どもかつなぎ合わせてイメージできるものが理想です。

コピペによって作業時間を短縮しながら、専門家としてツボはおさえる、これが大事だと思います。