授業の合間にトイレ(排せつ)に行く時間が設定されています。
トイレに来ました⇒はい、このタイミングで出します、というパターンを作り、いつの間にかもらしちゃったとうことがないよう、「定時排せつ」を促しています。自分で尿意がコントロールできる、時間やタイミングを見据えて行動できる、というなら相応の指導が必要だと思うのですが、そこがね、信じきれないところが弱いです。
というのも、漏らしてしまったら、「衣服が濡れる」、「床が濡れる」、「着替えのストックを使う」、「着替えなどで学級の流れが停滞する」などについて対応することになるので、それを容認してまで子どもの意思を尊重すると言いにくいんです。子どもを信じますか?それは、限度問題と思うのです。
【扉は閉めるか、開けるか】
一般的には、個室トイレの扉は閉めて、鍵をかけます。そうすることで、自分の排せつ場面を見せないエチケットや、使用中なので入ってこないでねというアピールになります。
以前、普段かかわりが少ない子どもが個室に入ったので、扉を少し開けて見守っていると、その子の担任から「ドアを閉めなさい」という言葉がかかりました。
閉めるかどうかは判断のしどころなんですが、個室の扉を閉めることで、いくつかのトラブルやエラーが想定されます。そのリスクを容認する、または間違いなくトイレ動作を終えて出てくるという確信がないと、「扉を閉めて、排せつしましょう」とは言いにくいです。
【想定されるリスク】
・ズボンや下着を十分におろさずに、排せつしてしまう
・水を流すレバーをひねり続ける、便器にたまった水に手をつっこむ
・便座や床に排せつ物を落として、そのままでてくるかも
・大便や尿が出たか、どれくらい出たか確認できない
・非常事態を知らせるボタンなどを押してしまう
・トイレロールを出しまくる
・トイレロールを便座に押し込んで、詰まらせる
・扉の鍵をかけたまま、出てこない、または開け方が分からなくなって出られなくなる
・お尻を拭かずにでてくる
・排せつ物の色や固さなどを観察する機会が損なわれる(健康観察に必要な情報収集の1つ?)
・便座の上に立って、器物を破損する、または転落する
普段の様子を見ていて、トイレの場面でも間違いなくできると思えばトライさせますが、なかなか上記すべてに問題ないと太鼓判をおせるかと言えば、ちょっとグレーな感じです。もし、事故やトラブルになったら、見守りに入っていた教員の責任になります。「リスク管理」「注意安全義務」「予見性」が問われ、結果論なので、言い訳できない感じです。
ちなみに、扉に鍵をかけてしまったときの対応ですが、緊急時も想定して、小型のマイナスドライバーをつっこんで外から開ける場合と、扉の上を登って乗り込むの2パターンがあります。とにかく、そうなると大変なんです。