このあたりで、教員の異動予定が見えてきます。次に行くところを耳にして、いよいよ今年度も終わりかと思いつつ、気持ちを整理するんだろうなと思います。
年度の変わり目に、環境を変えるのは教員だけではありません。子どももまた、よりよい場所、適した場所を求めて学校や学級を変更することがあります。
今日、一人の子どもが体験(クラス決めのための実態把握も含む)にやってきました。事前情報ですが、細かいところはよく分からなくて、文字のなぞり書きができる、歩ける、しゃべることができると伝えられました。
【評価(アセスメント)の道具】
お勉強に関する評価時間は30分、手早くても、ゆっくりでも、ある程度バランスのとれた情報が集められたらいいのかなと思いつつ、教材を並べました。
はじめ
まずは、できるであろうこと、具体的で、できたと実感できるもの、はじめと終わりが分かるものを考えました。
また、同席する教員が評価(アセスメント)の趣旨が分かるもの、関係づくりにも配慮しつつ、ゆっくり、順番にできたらと思いました。なので、色のついたペグさし、お寿司やミニカーなど、話題づくりができるおもちゃを始めのカゴに入れました。
二番目のかご
字がなぞりでも書けるというので、それをどうやって操るのか観察したいと思いました。
文字について、平仮名のなぞり、書き写しまで求めるプリント
線の欠けた絵を提示し、欠けたところをつなぐプリント
左右にある同じものについて、線で結ぶプリント
一桁の算数の計算(足し算)プリント
そこに、太さの違うペンを何本か入れました。
三番目のかご
見本を見ながら、順番を意識しながら、という作業ができるかと思い、5色×5本のペグを指定された色の順に並べられるか、という課題を設定しました。
四番目のかご
自由に組み合わせるレゴのブロックや、ピタゴラス(磁石で形の違う立体物を組み合わせる)のようなものを入れてみました。三番目と違って立体になり、見本にとらわれずに、ブロックや磁石の接続をふまえながら、どんなものを作り出すか見せてもらおうと思いました。これでカゴは終わりです。お年強の時間は、保護者への学校説明の時間に多少左右されるので、時間的に長くも短くもできるものを用意しました。
【結果】
計算や、白紙に字を書く課題については「やらない」と言っていました。その他は意欲的なところもあったので、好き嫌いがはっきりしているか、苦手意識のあるものを察知したかのどちらかかな?と思いました。
ペグの順番並べでは、不注意さと、せっかちなところが見られました。
これらの情報をもとに、今やっている授業にどこまで入っていけるか想像できる課題をある程度探って、どの学習集団に行くことが、子どもにとって必要な学びが得られるのか検討していきます。