学校の文化 担任の先生より

779)特別支援学校 タスクにおぼれそうな初任の先生

目の前に、いろんなプリントが初任の先生のデスクに積み重なっています。

内容は…職員体制、座席、学校のきまりの冊子、研修プリント、公務分掌からの配布物など、そこに在籍するだけで積み重なる役割やタスクの数々。

ふと思ったのですが、まだ授業も始まっておらず、子どもの顔や名前も把握しきれていない、そんな足場が固まっていない段階で、予備知識や校内業務を詰め込んでいくことは、職場の人材育成のプロセスとして適切なのだろうか…?と。

プリントをまとめながら、授業、分掌、研修などと、なんとなくジャンル分けしている間に仕事や役割の概要がつかめてくるのかな?と思ってみていました。仕事は教えるべきなのでしょうが、この段階で何か伝えて、咀嚼できるのだろうか?と思うと躊躇してしまいます。

与えすぎるとつぶれるし、与えなさすぎると動けなくなる、このさじ加減は結構難しいと思っています。今日も、本当は仕事の流れを把握するために、やってもらおうと思っていた仕事を肩代わりしてしまいました。

とにかく、「1年間は過ごすだけで研修になる」と言葉では分かっているのですが、初任であろうと10年目だろうと、職員1人とカウントされる「人員」としての扱いは同じです。あまりに大事にしすぎると、他の教員メンバーがパンクするか、手に負えずにエラ-が起こるか、してしまいます。

そうこうしているうちに、初任者・異動者向けの研修のアナウンスが流れました。

頭を整理する時間や、一つひとつを取り出して、理解を深める時間はありません。

あわただしく、言われるがままの一日が終わろうとしています。

訳が分からないまま、明日、子どもたちが登校してきます。

やるしかない、慣れるしかない、時間をかけて過ごすしかない、意味が分かるのは1年からそれ以降になると思います。

私も、共倒れにならないよう注意しながら、一緒に走ってみるつもりです。