今年度が始まって1か月が経ちます。
時間割を見ながら、どんなペースで1週間が流れていくかリズムがつかめてきたくらいでしょうか。そうこうしているうちに、校外学習やプールなどが入ってくるので、またリズムが乱れてきます。
週の時間割をシンプルにみても、今日は体育、今日は室内運動、図工は何曜日と、同じリズムで生活できない(見通しがもちにくい)生活なので、教員も子どもも環境に合わせることにエネルギーを使っています。
そんななか、新規採用の先生は先輩教員のやり方に合わせてやってみる、先生の数が足りないと判断されたので、そちらにサポートに行くといった「レギュラーでない教職員が、他のクラスの子とかかわる」ケースが増えてきます。
【言うことを聞かない】
指導者として、任されたら、それなりにやってみせなければならない。
そう思ってやるんですが、「子どもが言うことを聞いてくれない」という相談を受けることがあります。担任の先生の言うことなら聞くのに、私がやるとうまくいかない、自分の何が悪いのでしょう、という感じです。
それに対して、確かに「適時性を欠いた言葉かけのタイミング」であったり、「説明が多すぎる」「言葉が多すぎる」といったテクニカルなところは確認させてもらうのですが、理由がはっきりしないものもあります。
子どもは電気のスイッチではなくて、指示が入ればスイッチが入るものではない、というのを前提に考えたいです。でないと、働きかける先生の力量を問うものばかりが前面にでて、かかわりにくいと敬遠される子どもが増えると思います。
「私がやればうまくいくんだから、他の人には分からない」と子どもを抱え込んでいる先生対しても言えることです。子どもが特定の人と一生過ごすことを前提にしていくのは不自然だし、支援者自身が病気になったり、異動になったりしたら、その後の人間関係をどう構築するかビジョンはありますか?と聞いてやりたくなります。
子どもが言うことを聞かないのにも、理由があると思います。
・ほかのことに気をとられて、耳に入らなかった
・言っている単語が慣れたいい回しでない
・この人(担任)のことを聞くと決めていて、他の人に注意が向きにくい
・声の大きさ、トーンが聞きにくい
・他の刺激が強くて、聞くどころでない
・カードなど視覚教材を伴わないと把握しにくい
・教員とは違う目的があって、そこを先にやりたいと思っている
・そもそも、言われたことが同意できないものだった
・話を聞く前の活動のために、興奮がおさまらない
【それだけか】
理由を書き始めたらキリがないのですが、とにかく、支援者のせいだけではない、ということを言いたかっただけです。あと、担任の先生や保護者がコミュニケーションをとるときに、無意識に行っている工夫やコツがあるかもしれません。
引継ぎなどを求められますが、書面で表現しにくいもの、無意識に行っていることがある、担任との人間関係(ヒストリー)が複雑にからまるので、指導方法を書いてもどこまで実行できるのかなと思うことがあります。
結局、残るのは医学的情報(アレルギーや薬など)、障害像、日常生活の自立度、好きなこと嫌いなこと、学校生活における過ごし方、飲食、排せつの様子だけで、後はそっちで頑張ってよと言うしかないのかなと思います。