学級で動いていたら、身動きがとれないかも…と屋外の植物に水をやる。
保健室の前を通る機会がなさそうだから、今のうちに出欠記録をつけておこう。
授業で使うタブレット、いまのうちに運んでおかないと、取りに来ることは難しいな。
これらは、勤務時間のことではないし、子どもの指導に直接関係のないことばかりです。
病院から学校にうつってきて感じたことの一つに、「何をやるにも、事前と事後に作る書類や、かける手間が多い」というのがあります。
授業1コマの準備のために、授業時間と同じくらいの時間を準備にかけることはよくあります。しかし、表にでている仕事時間は45分か50分です。
修学旅行などはもっと顕著で、2泊3日の引率のために何か月も前から書類をつくり、様々な確認作業を行い、会議をやって、やっと実行にうつされます。
そういった仕事は勤務時間にやれればいいのですが、勤務時間の大半は子どもの指導に費やされ、退勤時間をオーバーすることを容認しないと形になりません。
【仕事だから】
どんな仕事も大変で遅くまでかかるものだ、自分ばかり大変みたいに言わないで、という意見をよく聞きます。
教員ならではのキツさは何だろう?と考えた時、「膨大な準備をこなしたうえで、授業や学習活動を実現しないと、仕事をしたことにならない」、「とにかく今日、明日、それ以降の準備や段取りに追われ続ける」、「いくら授業や指導を繰り返しても、これだけやったという達成感が得られにくい」があると思いました。
「得意先からの注文があったので、それを受けて伝票を作成し、商品を数えて箱に入れ、清算する」これをやったらひと段落できました。民間企業に戻ったら、ひと呼吸つけるかな、休憩時間に休憩できるかな、といった想像をする機会がちょっぴり増えました。
余談ですが、仕事に向けての着替えは勤務時間かどうか?という法律相談をテレビで観たことがあります。そこでは、仕事のために必要な更衣なので、仕事として捉えることができるとの回答がでていました。そうなんです、準備も仕事なんですよね。