先日、個別課題として立体パズルを出してみました。
個別とはいっても、授業の一環でほんの15分ほどの間に行われるもので、純粋な1対1ではありません。あくまで、集団でひとつのことをするのではなく、子どもごとに並行して別々のことをします。
特別支援学校で行われる授業の名前は、一見何をするのか分かりにくいものばかりです。自立活動、生活単元学習、特別活動、個別、日常生活の指導、作業学習などがあり、それぞれ学習指導要領でどんなことをする時間か記載されているのですが、運用は学校ごと、学部ごとで随分違うと思います。
【立体パズルを教材として出した理由】
・一目で直感的にやるのではなく、いろいろな方向から物を見る力があるかな(つくかな)。
・見本通りに組み立てることで、物事の「型」を意識して行動することにつながらないか。
・一定時間集中して何かに取り組むきっかけにならないか
このあたりで、できるかな?と思って出してみました。ちなみに、見本は同じパズルピースをもう一つという訳にはいかないので、完成したものを写真にとり、カードにしたものを提示しました。
【やってみた】
パズルピースのつながり方を見せると、真似ることができました。が、つなぎ方について、左右の位置や向きが定まらず、必要なピース以外のもの(ピース)に手を出して好きなように組み立てたがるようになった。これにより、「完成したら終わり」が成立しなくなった。
その後も何を目標にするのでもなく、試行錯誤を繰り返していたことから、教材を通じた対話にはならないと判断しました。活動の継続はできたとしても、これでは授業の一部として成立しません。ということで、この時間に導入する教材リストから外しました。ちょっと求めるものと自由度が高かったかもしれないです。
やらないうちから、難しいと判断するのはどうなのか。できる・できないで言うならば、おそらくできないと思われても、具体的にどこが難しいのでできないのか、どこならできるのか、どこをテコ上げすればできるのか、このへんを明らかにするためにやってみることはあります。
やるだけやってみて、授業や一日のなかで「難しい・なんとか支援を受けながらできる・できる・分かっていて簡単に自分でできる」をどれくらいの配分で行うか、ざっくりしていても良いので意識していると、メリハリのある学校生活がデザインできるかな、と思いました。