学校の文化 担任の先生より

967)特別支援学校 副担は、どうあるべきか

初任の先生と話していて、主担と副担、どっちがいいのかねということになりました。

私も主担と副担をやってきたので、これまでを振り返ってみようと思いました。

【副担という立ち位置】
主担は各学級の顔として必ず置かれます。学級単位で実施するタスクが降ってくるので、学年会(同じ学年のせんせいの集い)で確認されたことを、学級にいる児童生徒の実態を見ながら運用ベースにのせる責任があります。主担はあれこれと動き回らない方がいいです。学級のみなさんが、誰を見ながら動いていけばいいか、明確にすべきです。

それに対して、副担とは…通常学校でもいたと思いますが、それはもういろいろです。配置されたところによって、求められることが違うのですから、誰でもいいとは言えません。

主担がしっかりしていれば、お手伝い的な位置づけでも学級は機能すると思います。主担の運営に関する意思決定を尊重し、必要な準備や根回しを行う黒子的な立場になることで協力関係が成立します。反対に、副担の考え方もしっかりして、それを前面に押し出そうとしたら、矛盾や意見の相違によって対立関係が生まれてしまうことがあります。

もし、どっちも引かない感じになったら、指導の責任は主担がとるので、副担が引くべきだと思います。副担は立場的に腰が据わっていないので、あっちにつき、こっちにつきもできますが、主担を孤立させてはいけないと思います。

逆に、主担が若干物足りないときは、常時サポートして運営が滞らないよう底支えすることが求められます。

初任の先生がいきなり主担になった、などの場合は、副担は主担を前に押し出しつつ、コケないように一日の流れと、導線を常に頭に描いて、適宜方向性を提案することができるよう、準備しておくことが必要です。

【副担はジョーカーでもある】
特別支援学校では、副担は主担が出張や年休などのときに、ピンチヒッター的に穴を埋めることを求められます。そのため、好むか好まないかにかかわらず、主担がどのような考え方をもとに学級運営しているかをふまえ、児童生徒を混乱させないよう場を仕切るのです。

場を仕切るといっても、すべて主担のコピーでなければならない、ではないと思います。普段やっていないけれども、これはできるかな?と思っていることがあったら、試すことがあります。人が違えば、性格も違うし、違う人に合わせるのも人間関係の勉強だからと、自分なりに進めてしまうこともあります。

とにかく、してはいけないのは、「誤学習」につながることをする、主担と真逆のことをやって日常を混乱させること、だと思います。無責任なウケ狙いや、的外れな指導は控えるべきです。

【オールマイティーさが出せないなら】
まだ、自分に何ができるか分からない、目の前の子供たちにどうするか把握しきれていない、といった場合は、主担か以前みた授業の流れを真似る、型通りのことをする、でいいと思います。

効果的であるとか、意味のある内容とかが気になると思いますが、それ以前にすることは学級を安定的に動かすこと、進めることです。質を問うのはそれができてからです。なので、無理して「何かしなければいけないのか?」などと考えなくていいと思います。