学校の文化 OT・PT・ST

1154)特別支援学校 複数の資格をもつということ

現在、特別支援学校の教員として仕事をしており、そのために小・中・高などの基礎免許を取得しました。これがいわゆる任用資格(にんようしかく)というものです。

作業療法士や理学療法士なども、治療を行い、保険点数をとるには資格保有者であることが必要です。

これまで、教員免許などのほかにも、いくつか資格をとりました。中には、使っていないものもありますが、資格を取得するために学んだこと、経験したことは自分の糧になっています。作業療法士(OT)免許について、今は直接使っていなくても、学んだことや練り上げた考え方は価値があると考えています。

なので、考えなしに、その資格保有者や資格について批判されたり、侮蔑的なことを言われたりすると、たとえそれが正論だったとしても嫌な気持ちになるものです。それでも、どんな職業も万能でなく、完璧でなく、充分でないことが存在しているのは分かるので、そういう捉え方もあるので、配慮や工夫や改善できることがあればと飲み込むのです。

【作業療法士は学校で理解されているか】
学校内で作業療法士は理解されているかといえば、それは愚問です。作業療法士も、それらしいことを個々に言えたとしても、万人向けに「これだ!」というものを出せないのが実情ではないでしょうか。

以前、どこかで「作業療法士は、いいことをしているんだけど、なんだか惜しいんだよね」みたいなことを見聞したことがありますが、私もそうだと思います。型にはまらないからこその良さはあるのですが、だからこそ分かりにくい…。

【資格取得のプロセスと立ち位置】
何をするかは、同じ資格をもっていても、人の職場や求められていることによって様々です。しかし、その資格を取得するためのルート、基本的な考え方、知識・技能などは著変ないはずです。

どんな資格をとるにしても、それだけのことをしてきているはずです。

介護職は、身の回りのお手伝いをする人でしょ
作業療法士は手の使い方を指導する人でしょ
教員は、発達の理解や医学的知識もないのに、特別支援なんてやっているのか

なんてことを言われたら、それぞれ、強くは否定しないまでも、「それだけじゃないよ、自分たちの専門性を理解していない」、「侮辱しているのではないか」って思うかもしれません。

【複数の資格をもつことは必要かも】
複数の資格をもつことは大事なのかもしれません。

都合よく他職種を使ったり、他職種の専門性を大事にしていないと、資格や職種の名称を間違ったり、誤った専門性の解釈をしたり、有効に活用できる能力を見落としたりします。

自分の職種(資格)の視点だけで、本当に他職種と連携できるのか?

専門性が違うだけに、葛藤もあるはずです。

それを乗り越えるには、違う専門性を理解することが大事では、と思うのです。