特別支援学校での給食は、子供によって普通食、後期食、中期食、初期食などと硬さなどが変わります。
「食べることは楽しみ」、「食べることは、しあわせ」
よく聞くんですが、最近それよりも、目の前にいる児童生徒が事故なく食べ終わればいい、自分の食べているものが何か分からない、食べた物が何だったか覚えていない日々を過ごしていました。
【記憶】
もうかなり前、なんとかできないのかと思ったことがありました。
噛まないのに、普通食を食べる子。
一口大が分からないのに、「やればできるのに、やらない子」と思われていて、口の中でごくんと飲み込んでは、周りから「もう~」と言われて、それを喜んでいるのが常でした。
その子は、焼きそばが苦手。というか、麺類がダメでした。周りは、「昔、熱いのを食べて、それがトラウマなんだよね。」と言って、食べられないのは「心理面」の問題だと考えているようでした。
【評価】
・カットすれば食べます。
・咀嚼しない。
・ほかの麺類も苦手。
・口をぽかんと開けて、気分が高揚すると流涎がこぼれる。
私は口唇閉鎖や口すぼめができないし、噛まないし、口唇と下顎の動きが分離していない⇒「すすりこみができない」とみていました。個別に指導してみましたが、どう動かしていいか分からない様子でした。
【再評価】
噛まずに飲み込むことが定着している。
保護者は普通に、普通にと思う傾向がある。
これまでの担任は「心理的な要因」を重視する傾向が強いようだ。
初めての担任でしたが、「何かがおかしい」と考えながらも、周囲からの孤立を避けて沈黙を通しました。
ここから得た教訓は「科学的な根拠が必要」ということでした。
医学的知識や技術を発揮することの難しさを感じたエピソードでもあります。
http://magomago1.org/whennewteachermeetnewstudents202004/
前回のブログは、「117)新規採用の先生が、小学1年生の担任になってしまったら」というお話でした。
http://magomago1.org/whystudentsliketrain202004/
次は、「119)電車好きな子供が多いのはなぜ?について考えてみました。」