学校の文化 担任の先生より

194)特別支援学校の知肢併置について①

平成29年の資料より、全国にある1135校ある特別支援学校のうち、147校が知肢併置となっています。

同じ校舎の中に、知的の学校と、肢体の学校が存在しています。
これによって「障害種別にかかわらず…」の理想は描けるのですが、内情は結構複雑です。

車椅子を利用している児童生徒と、歩いて走れる児童生徒が共存する訳で、確かに交流会などでは活動の幅が広がります。(種目の選定や工夫は大変ですが)

しかし、いいことばかりでなく、双方にとってデメリットもある訳で、学校生活を支援する教員として、それらを意識する必要があります。

今回は、肢体不自由部門が抱える課題について書いてみます。

①登校(スクールバス)
スクールバスは車椅子を利用する児童生徒さんがいると、リフト付きになります。
同じ居住区に住んでいれば、知肢両方の子どもが乗ることになります。

そうすると、靴投げなどがあると、怖い思いをすることに。
なので、添乗員さんの同乗が必要になります。
安全な環境、混乱のない乗り降りのために頑張っています。

いろんな子どもが乗ります

②移動の練習
ゆっくりと、安全に校内を移動する練習をするなかで、一人で移動もしてもらいたいのですが、歩いたり走ったりする児童生徒の中で一人の移動は危なく、エレベーターの利用も突然エレベーター好きの子どもが乗り込んできたりするので、一人にはさせられない、ということになります。

ハード面ではバリアフリーですが、ソフト面では外の環境より過酷という場合があります。

車いす

③給食
肢体不自由部門では、給食が届き次第すぐに対応できない場合があり、廊下に給食がはいったワゴンなどを置いてある場合があります。

お腹がすいた、今日のメニューは何か見てみたい、そんな子どもが走ってきて、おかずの蓋を開けてみたり。指など入れたら…アレルギーや衛生面の問題がでてくるので、提供できなくなります。
姿が見えたところで予見して止めに入ったことがありますが、肢体部門だけでは予期できぬことが起こります。

つまみぐいはダメよ

④安全管理
「~をしたら、どうなる」といった予見すること、「何が良くて、何が悪い」の判断が難しい児童生徒もいるので、安全管理を徹底する必要があります。

人工呼吸器のコンセントを、ラジカセを使いたいからと言って、こっそり抜いて差し替えた児童生徒がいました。すぐに気づいて対応しましたが、ずっと気づかなければ大変なことになっていました。

また、なぜだか分からないけれど、特定の疾患をもつ子どもの顔を見ると暴力を振るいたくなるという児童生徒がいたので、そこに注意して、姿を見せないようにするなどの対応をしたこともあります。

life is music

【肢体不自由部門が感じる課題】
上記のように、健康や安全の課題が多く、教室などは別であっても共有するスペースがあるだけに、完全に子どもたちのペースでやっていきましょうとは言えない面があります。

児童生徒同士の挨拶や言葉かけがあり、互いに思いやる気持ちが育まれるといえばそうですが、このような課題があることも知っておいて欲しいと思います。

http://magomago1.org/everydaycheckyourlettercase202007/
前回は、「193)職員室のレターケースに投函されるもの」について書きました。

http://magomago1.org/sharethespaceintheschool202007/
次回は、「195)特別支援学校の知肢併置について②」になります。

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