こんにちは、雑賀孫市です。
今日は特別支援学校であった、年度の節目である卒業式と修了式であったことを書いてみます。
先日、このようなツイートをしました。
担任になると、児童生徒と日々学校生活の中で付き合っていくことになります。 長い時間、多様な授業、時に止まったように流れる時間、それらのなかで互いに成長していくのです。 長くみていると、ある時これまで見せなかったものを見せてくれることがあります。
【卒業式を終えた中学部3年生】
彼は小柄で足が速かったです。 クッションチェアに膝を曲げて座っていたり、トイレの手洗いで大声をあげながら 水道の水を頭にかけたり。かけるといえば、運動場の砂を頭からかぶっていることもありました。
そんな自由奔放な彼にも卒業の日が訪れます。 卒業式の翌日、両親と彼が学校に来て、学校に置いていた荷物をとりにきました。 彼と一緒に、これまで同じ学年の先生でお世話になった先生に挨拶ということで、 教室や職員室をまわりました。
そうして、学校をあとにするとき、彼は両親と教員の前で、深々と頭を下げたのです。 授業の挨拶も、見ているけれど他人事のような顔をして座っていた彼ですが、 ここで何かがつながったのかもしれません。
【修了式を終えた中学部1年生】
彼は他人と目を合わせず、好きな物や気になる物など、とにかく物にしか関心がなく、 人との接点がほとんどない、そんな様子が見られました。
それが、だんだんと変わってきて、担任の後を追ったり、取って欲しいものを指さしたり、 腕をひっぱって要求を伝えたりすることができるようになりました。 物への関心は相変わらずですが、感情表現が豊かになってきました。
3学期の最終日、私は彼をスクールバスまで連れていき、いつものように乗るように促すと、 彼は私の手をつないできて、もう一方の手で私の腕を抱えました。
これまで、彼は用事のない接触はしてきませんでした。 それが初めて物への要求を伴わない働きかけをしてきたのです。
長くみていると、ある時これまで見せなかったものを見せてくれることがあります。
こういったことがあるので、特別支援学校の教員は子どもがかわいい、と言うのでしょう。
http://magomago1.org/walkingintheschool202004/
前回は、「90)特別支援学校で働くことになったら、校内散歩をおすすめします」でした。
http://magomago1.org/descriptionaboutawork202004/
次は、「92)学校の中で仕事を振るとき、初心者マインドとユーザー目線がすごく重要という話」です。