学校の文化 担任の先生より OT・PT・ST

97)2007年特別支援教育制度本格実施を受けて、OTはどう反応したか④ ステージ3

こんにちは、雑賀孫市です。
作業療法と特別支援教育とのかかわりのなかで、大きなターニングポイントになった 2007年について書いています。

三輪書店の作業療法ジャーナル2007年4月号には、特集「特別支援教育の今」と書かれていて、その中に土田玲子先生「子どもたちの学校生活支援~学校教育における作業療法士の役割~」というタイトルで、それまで学校教育と深くかかわって得たことについて書いています。

【ステージ3 新たなる教育の創造に向けて】
「この段階は、OTが学校や教師のさまざまな教育実践に、仲間として、新たな学級経営、学校運営に参画する段階である。」 として、知的障害養護学校、特別支援学級(情緒障害学級)、通常学級での取り組みの例がでています。

【まとめ:学校支援ができるOTになるために】
「学校でOTが役立つためには、今後、学校支援モデルでのOT教育の機会を提供することが最優先課題であると考える。そこで特に学校の環境特性についての知識と、コンサルテーションやカウンセリング等、社会的環境操作の技能の習得、およびいわゆる軽度発達障害の支援を含む幅広い基礎知識を得る必要がある。またこれらの知識は、多様な子どもたちの臨床経験や知識、技術の上に生かされるため、まずOTとしての基本的な臨床経験を積む必要もあると考える。」

「さらに、地域のさまざまなリソースの知識やネットワークをもち、フットワークの軽いOTがより地域では必要とされると考える。最後に、今後、子どもが生き生きと育つ新しい学校の創造に多くのOTが参画することを期待する。」と書かれていました。

【孫市より】
2020年現在、特別支援教育に参画するOTは増えてはきているものの、発達障害分野に在籍するOTは相変わらず少ないことから、分野にかかわらず特別支援教育に入るとすると、コンサルテーションモデルはハードルが高くて厳しいと感じています。  

特別支援教育と作業療法について、土田先生は今にも通じることを多く述べていると感じました。 しかし、これは2007年の雑誌なので、新しく特別支援教育にかかわる人が出会う確率は低いかなと思います。なので、ブログという場で抜粋ながら紹介させて頂きました。

作業療法ジャーナル2007年4月号、特集「特別支援教育の今」 については今回で終わりにします。次は…また考えます。

http://magomago1.org/supportteacherstage2202004/
前回は、「96)2007年特別支援教育制度本格実施を受けて、OTはどう反応したか③ ステージ2」でした。

http://magomago1.org/iwantyoutodesignyourlife202004/
次は、「98)学校の先生が通勤時間のなかで学べること」です。