医師・介護・看護 雑記帳

263)介護の英語に参加して考えたこと(日本の超高齢社会に向けて)

昨年、実家に帰省してみて、自分の親は元気だけど、もうこんな年齢かと驚きました。
この先のことを考えてみて、親の介護は誰がするんだろう?
そこから介護のことが気になり始めました。

【日本の介護への不安】
実家がある地域や周りの家の介護事情について調べました。
介護福祉施設は定員オーバーで順番待ち、入居できても最低限のケアが行われるだけで、自分が入りたいとは思えない場所でした。

「両親だけでなく、自分にもふりかかる問題だ。」
そう思うと、自分なりに介護のことをもっと理解したいし、対応できるようになりたいと考えるようになりました。

分からなければ、調べる!

【見えてきたキーワード】
いろいろ調べていくなかで、外国人の介護士ロボットによる介護がキーワードとして挙がってきました。

私は元リハビリテーション技士ですし、手から伝わる感覚や人の感情の変化は人と人が触れ合わないと分からないことがあると信じている人の一人です。ロボットは人間の補助として使うことはあっても、託すことはできない!やっぱり人だ!

では外国人による介護という選択肢があがってきますが…。

どんな人がくるの?
日本の文化や感覚が分からなくて、介護を受けることにストレスを感じたりしないのか?
話し相手になれるの?

また、実際にお会いしたことのある日本在住の外国人の介護士さんのイメージが強くて、

早口」、「言葉掛けはするけれど、機械的」、「医療機器の取り扱いが雑」だったので感情的に受け入れにくかったです。

【いいところも探そう】
新聞などででていた、日本で介護を、という人はフィリピンの方たちでした。
日本人の良さは分からないかもしれない、でも、同じアジアだし、フィリピン人にもいいところがあるだろうと、フィリピンについて調べ始めました。

その中で、すごく気になったのが「家族思い」、「老人を大切にする文化」でした。

日本にも年長者を敬う、家族を大切にする文化はあったと思いますが、介護保険の導入時に「家族に負担をかける介護は悪だ。」、「成果主義・能力主義」「高齢者は年金を食うお荷物的な報道」など、今後の日本の介護を考えるうえで、うんざりするような言葉ばかりのなか、フィリピンの文化はすごく輝いて見えました。

いい人?

「これは、何か協力したい」
「何かのかたちで自分もかかわっていきたい」と思うようになりました。

そこで、いろいろ検索してたどりついたのが、「カイゴの英語」でした。
https://www.facebook.com/events/2168865359910668

これを運営している福井さんは、私がいいなー、やったらいいだろうなーと思ったことを、ずっと前からスタートさせていたスゴい人です。
もうやっている人がいるから、やらなくてもいいんじゃないか?と思ったりしましたが、少し違う角度から貢献できることがあるかもしれない、とも思っています。

【問題】
私の問題は2つあって、1つ目は言語です。

フィリピンはタガログ語と英語を話す人が多い国です。

これからタガログ語を勉強するのはきついので、英語だけでもと勉強を始めましたが、くだらない日常会話はできますが、英語の専門用語がからむとテンポが悪くなり、ヒアリングが苦手なので苦労しています。
しかし、ちょっとずつ慣れてきたかも…という気もしていて、もう少し頑張ってみようと思います。

2つ目は介護といいながら、介護職としての経験がないことが致命的だと感じています。
実務者研修の会場でも、すでに現場で働いている人たちが夜勤のここがきついよねー、こんなときどうしてる?などの会話に入っていけず、いかに現場力がないか思い知らされました。
ここについては、なんとかもぐりこんで勉強できないかと考えているところです。

【最後に】
日本では幸いなことに仕事をする、しないは自由ですし、何をするか選択する自由もあります。
なので、現職をしながらも無期限で、介護のことについて考えて、動いていきたいと思っています。
価値を感じていれば続ければいいし、もっと大事なことがでてきたら変えてもいい、そう思っているのですが、やっぱり介護は避けて通れない課題です。

みなさんも、〇十年後を想像して、どんな生活をしているか、どんな生活がしたいか考えてみませんか?

そろそろ帰りますかねー。

私は年老いたら片言の英語で、フィリピン人の介護士さんと無駄話をするのを、少し楽しみにしているのです。

https://magomago1.org/262checkinglunchisgoodornot202010/
前回は、「262 学校給食のお毒見」ということで、特別支援学校での摂食指導に関するお話をしました。

https://magomago1.org/264learningtimeisntsleepingtime202010/
次回は、雰囲気はガラっと変わって「264)居眠りする特別支援学校の先生が職員会議で放った一撃」についてです。