学校の文化 担任の先生より

288)特別支援学校で行われる避難訓練、忘れがちな大人の存在

学校では、避難訓練を月一回は必ず行う、ということになっています。

例えば、火災を想定した場合
①授業中断
②火元の確認
③初期消火
④本部の設定、必要に応じて避難の準備
⑤避難場所の決定と指示
⑥避難、避難し損ねがないか見回り、防火扉を閉めることも
⑦集合及び点呼
⑧反省
⑨解散
⑩当日、反省のアンケートが学部に配られるので、書き込む。
⑪反省アンケートの集計
⑫集計結果の開示

分かりやすい非常口

【こどもの確認はするが、大人はない】
ざっと言うとこんな感じになりますが、わすれがちなのが大人の存在です。

「〇年〇組 5人全員います」
「〇年〇組 4人で、△さんは欠席なので全員確認できました。」
「〇年〇組 5人で、□先生と□さんがいないので、捜索が必要です」
⇒散歩で遠出しすぎの人に多い。

□さんについている□さんのように、こどもについてれば忘れられないのですが、単独行動(出張、実は休暇をとっていた)などの教員は把握されないことがあります。

【その回の訓練の目的による】
とはいえ、大人をカウントするかは、実施する避難訓練の目的にもよります。
経路を確認する、こどもの数を数える、避難場所を覚える、など訓練のたびにねらいが変わることがあるからです。

しかし、教職員や校内に待機する保護者、外部専門家なども含めて全員の安否についてすばやく情報を集め、確認できる流れが確立できていないことが結構あるような気がします。

【こども目線で動く教職員の特性】
こどもを見ることに意識が向きすぎているのだと思います。
とにかく注意がこどもにばかり向いていて、自分を忘れることが多いケースが散見されます。

外ばかり向いていないでさぁ

外出のとき、こどもの靴はかえたけれど、自分の靴をかえわすれた。
こどもの上着は着せ、荷物は準備したけれど、Tシャツのままでてきてしまった先生。

あるあるです。

なので、こどもについて話すとき、こどもに入れ込むあまり、受け止める教員のキャパを超えていたりして、後になって実行できないことに気づくこともあります。

そんなときは、「新しい取り組みなんですが、先生のお仕事はいろいろありますよね。そこまでできそうですか?」と聞いてあげると親切です。

https://magomago1.org/287after18makinganewwheelchairisnewchallenge202011/
前回は「287)卒後(18歳以降)の車椅子作成について」でした。こどもが大人になると同時に、周囲の大人も変わらなければならないのです。

https://magomago1.org/289everyweekmakeschedule202011/
次回は、「289)学校の先生が作っている「週案(しゅうあん)」から見る組織の特性」です。やめられない、組織的な枠組みがあるから合理化できない、そんな特徴について書いてみました。