体質にもよりますが、人間って動かないのに食べていたらどうなるか。
そうです、大抵は太ってきますよね。
車椅子を使っているこどもが肥満になるケースがよくあります。
原因としていくつかあるのですが
①車椅子に座っている時間が長く、運動する機会が少ない。
②一番太い筋肉である太ももの筋肉を使う機会が極めて少ない。
③全身運動を継続する機会が少なく、呼吸筋も弱いので有酸素運動が少ない。
④運動に対する動機づけが足りない。
⑤使う筋肉が限られていて、運動量の多さが二次的障害を引き起こし、痛みなどがでる。
⑥楽しみが少ないか、ストレスがたまるためか、食べることが好き。
⑦障害特性か、筋肉の量が少なく、脂肪の量が多い。
まだでてきそうですが、このへんで。
【生活単元学習】
中学部の生徒が生活単元学習(昼前)に教室で調理をしていました。
品目は、「焼肉」
廊下に漂う肉のにおいがすさまじい。
出入口をあけると、テンションがあがった教員と生徒たちがいました。
この光景に「おー、豪華だなぁ」と盛り上がるのではなく、実は怒りを感じていて、一言。
「何のために、運動とかやってるの?」
彼らの反応は薄く、一緒に食べませんか?
みたいなことを言ってきましたが、辞退させて頂きました。
【焼肉をすることについて】
中学部の主張
・みんなで焼肉は美味しいし、楽しい。
・調理として、簡単にできるので再現性が高い。
・今は生活単元学習、運動は訓練の時間にやればいい。
・みんなでやりたいことと話し合って決めた。
・こんな文化もあると共有することは悪いことでない。
批判的な意見
・体重が増え過ぎると、移乗動作も含めて困難さが増えると、以前から指導していたはず。
・肉ばかり買ってきて、カロリーを下げるための配慮がまったくない。
・こどもの課題を他の授業や教員に転嫁して、好き勝手することにためらいはないのか。
・教員の意識が低い。こどもの希望だからやる、というのは安易ではないか。
【何をするにも裏表があります
すべては否定できませんが、生涯にわたって健康な生活を送ることを指導するなら、肉の種類を考える、野菜を多めに、1人あたりどれくらい、など検討するのも教育です。
更にひどいのは、給食の直前で、給食費を払っているし、せっかく作ってもらったものを残すのは失礼だと、給食も食べることになっていたことです。
「こどものため」になるのはどちらの意見でしょうか?
適切な指導にするために、どうすることが必要でしょうか?
https://magomago1.org/298ateacherwhowanttomakeownworldinhissection202012/
前回は「298)コントロール欲求が強い教員がいると、大変です。」
https://magomago1.org/300howtogrowcommunicationskills202012/
次回は、「300)「言葉がでない子」の指導をどうするか」です。