【はじめに】
私たちが生活するなかで、頑張っている時間帯、リラックスしている時間帯があると思います。
そうして、ピンポイントで注意を向けたり、集中力を発揮したりする場面があると思います。
面接の時間は相手のほうを見ながら、頭をフル回転させています。
帰宅後、一杯飲みながら座っているとき、集中力は発揮されているでしょうか?
それはないと思います。
おそらく、リラックスしていて、日中のときよりも頭を休めているはずです。
【学校に在籍する児童生徒の生活】
子どももまた、いつもやっていることだから特別頑張ることなく落ち着いている時間があります。
友だちと床のうえで絡んで大興奮、気分高揚MAXのときもあります。
週に1回の図画工作だけど、今日は参観に来ている人がいるので、緊張して声を出さないようにすることもあります。
集中した後、トイレの中で力が抜けて、つい寝てしまうこともあります。
いろいろなエピソードがあります。
日々、まる1日付き合っていると、緊張などのバイオリズムが変わることが分かってきます。
たまたま元気な時にみかけると⇒「この子にはリラックスが大事だ」と思うかもしれません。
動きが少ないと⇒「こんな運動を促して、活動性を向上させましょう」と思うかもしれません。
【ある子の学校での気分のバイオリズムの変化について】
低いところを「1」~最も高いところ「10」としてみました(教員の主観です)。
①登校 4(今日は何があるのだろう)
②玄関に入る 2(いつも通りの朝みたい)
③教室に入る 5(〇〇君がいる!)
④トイレ 4(ちょっともれそうだと思っていたんです)
⑤国語 7(歌、楽しい友だちもうれしそうだ)
⑥給食までの時間3(ちょっと疲れたなぁ、給食か、それまで休もう)
⑦給食 9(今日はラーメンだ!)
⑧自立活動 8(インナーマッスルたくさん使う。疲れたよー)
⑨下校までの帰り支度1(体が疲れて動けません、寝ます)
⑩トイレ 4(やっぱり帰るまでに済ませないとな…)
⑪帰りの会 5(やっと帰れる“)
⑫下校 2(今日も長かったなぁ)
【経過を見直して】
一日の流れを見直してみると、上がった後は下がり、下がった後は何かを契機にあがってきたりします。
例えば、もし⑧で多くのエネルギーを使ったあと、そこを見ていない先生は「このクラスはだらけているなぁ」と思うかもしれません。
リハビリテーション技士などの指導が行われる場合、⑤や⑧の場面を見てください、と言われることが多いと思います。
しかし、本当のニーズはそこではなく、⑨や⑩の場面をどう過ごすかということかもしれません。
多くの学校の教員はリハビリテーション技士の得意技は課題や子どもの実態を深く掘り下げてみることだと思っています。
しかし、40分間で完結することは、余程明確な課題(課題意識)でない限り、ほとんどないのではと思います。
なので、短時間で済まない発達や成長を見たい専門家は時間の枠から離れて、一緒に生活の場をみましょう!
https://magomago1.org/251whatdoyouhaveinyourbag202010/
前回は「251)特別支援学校の児童生徒のかばんの中身、持ってきたものは忘れず持って帰るようにします。」というタイトルで、教員の配慮や子どもの生活必需品などの一部を見ることができます。
https://magomago1.org/253supportforgotospecialeducationschool202010/
次回は、「253)特別支援学校の子どもたちのための「就学奨励費(しゅうがくしょうれいひ)」について」です。